
[世界のイトウ ! タイメンがいます!]
降海型のイトウは 北海道のイトウだけ!
今日は、世界のイトウの仲間——タイメンや長江イトウなどを紹介します。日本のイトウとの習性には、かなり違いがあります。
イトウ属には、北海道や樺太などに生息するイトウの他にもロシア沿海州地方・中国東北部・シベリア地方・モンゴルなどに生息するアムールイトウ別名:タイメンや、中国の揚子江いわゆる長江に生息するチョウコウイトウ=揚子江イトウ・長江イトウとも呼ばれています。
ヨーロッパ中央部のドナウ川に生息するドナウイトウ=ダニューブイトウ、別名:フッヘン。
北朝鮮に生息する高麗イトウ、中国のメコン川に生息するメコンイトウ。
これらは北海道などに生息するイトウとは違い、一生を完全に河川や湖沼で過ごす純淡水型で、決して降海しない。
北海道のイトウは、降海型で珍しい存在なのです。
イトウは急流性の河川は好まず勾配の緩い河川を好み生息しています。私がバラした1mの巨大イトウも、猿払川の緩やかな流れの川です。
降海後の海洋でどのように過ごしているのかは、解明されていません。他のサケ類と違い産卵後に死なず、一生のうちに何度も産卵を繰り返します。北海道での産卵期は3月から5月ですが寒冷な地域では遅くなります。5,000-10,000粒程度の卵を産むそうです。
産卵は同じ場所ではなく何箇所かに分けて産卵します。これは稚魚が同じ場所で、争わないようにするためだと考えられています。
イトウは、主にカゲロウ類等の水棲昆虫を食べます。
「幻の魚」と言われるようになったのは、小説家「開高健」氏だと言われています。その著書「私の釣魚大全」には、「釧根原野で《幻の魚》を二匹釣ること」が発端となっているようです。
イトウは絶滅危惧ⅠB類に指定されていて、 イトウの減少の原因としてその最たるものは、やはり生息環境の悪化です。釣り師の間でもそれが暗黙のルールとなっているのがC&Rで、それを実践している多くの釣り師らは、C&Rによってイトウが保護できると考えているそうです。
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