犬と人間・1万年の相棒!犬と暮らせば人間は健康になり、幸せになり、社交的になるという!
犬と人間・1万年の相棒!犬と暮らせば人間は健康になり、幸せになり、社交的になるという! 犬と人間が暮らすのに必要なこと!
自宅で過ごす時間が増えたコロナ渦で、
犬を新たに飼う人が増えている。
「犬猿の仲」ということわざ通りなら、
猿を祖先に持つ人間と犬は仲が悪いはずだが、
実際は1万年以上前から共に暮らしてきた。
犬と暮らせば人間は健康になり、
幸せになり、
社交的になるという研究結果がある一方で、
もちろんそこには大きな責任が伴う。
犬と人間が次の1万年も幸せに暮らしてゆくために、
必要なことはなんだろう。

自宅のテラスから眩しそうに相模湾を眺める藤野さんと「だんご」「おもち」の2匹!
DOG Always our best friend!人をつなげ、世界広げる!20年の大統領戦では「トランプ前大統領は過去100年以上で初めて犬を飼っていない大統領だ」と批判するビデオを作った!
よく晴れた5月の昼下がり、神奈川県鎌倉市の材木座海岸には散歩を楽しむ飼い主と2匹の犬の姿があった。
ちょっと臆病でのんびりした「だんご」と自由で大胆な「おもち」。
2匹のリードを持つのは、資産運用会社レオス・キャピタルワークス会長兼社長の藤野英人さん54 だ。
藤野さんの生活は新型コロナウイルス渦をきっかけに一般した。
対面での会議や出張、年間700回もの会食がほとんどなくなったため、
2020年4月に神奈川県逗子市の別荘に生活の拠点を完全に移したのだ。
東京タワーマンションを引き払い、今では住民票も逗子に置く。
スローなリズムの新生活に寄り添っているのが、茶色の団子と真っ白なおもちゃの兄弟だ。
2匹とも最古の愛玩犬の一つ、マルチーズの血を引く。最初の緊急事態宣言が出ていた20年春に家族に迎え入れた。
以来、藤野家では旅行も外食も2匹を釣れて行く前提で探すのが当たり前となった。
この一年を振り返ると「犬がいなければできなかった体験がいっぱい」藤野さん。
昨夏は2匹を連れ、休み休み片道10時間のドライブで京都を目指した。
長い道中、夫婦の会話は弾み、夜は犬も泊まれるグランピング施設に宿泊した。
2匹がいなければ、見ることがなかった風景だろう。
人気のある投資信託を数多く運営してきた藤野さんの投資哲学は「エネルギーを投入して、未来からお返しをもらう」というもの。
あえて投資に例えるなら、団子とお餅は「愛情を投じると、その何倍もの愛情を返してくれる」特別な存在だ。
自宅時間の増加で、犬を飼い始めた人は多い。
一般社団法人ペットフード協会によると、20年に新たに飼われた犬は前年比14%増の46万2千頭。
伸び率は19年=6%増から拡大した。
ペット市場の成長も続く。
ペット保険大手のアニコム損害保険によると、20年に飼い主が犬にかけた費用は平均33万8561円で、前年より1割増えた。
一番多いのが「フード・おやつ」で、最近では人間も食べられる品質のペットフードが登場するほどだ。
これまでの研究で分かってきた犬を飼うメリットは大きく3つ。
1つは身体的な効果だ。散歩で運動量が増え、血圧やコレステロールが下がりやすい。
スエーデンのウプサラ大学の調査では、犬を飼うと心臓病のリスクが下がり、長生きする傾向にあるという。
2つ目は心理的効果で、犬と触れ合うと人間の脳内では幸せホルモンと呼ばれる「オキシトシン」が分泌される。
精神を安定させ、体の痛みを和らげる働きがある。
3つめに社会的な効果が期待される。犬の飼い主は「友好的」「責任感が強い」などのイメージを持たれやすい。
米国のバイデン大統領は2匹のジャーマンシェパードを飼う愛犬家で、20年の大統領戦では
「トランプ前大統領は過去100年以上で初めて犬を飼っていない大統領だ」と批判するビデオを作った。
犬は飼い主の世界を広げてくれる存在でもある。
一人の散歩では滅多にないが、犬連れだと人が立ち止まり、そこに会話が生まれる。
そして、このインターネット時代には犬が人と人をつなげる。パワーは増大している。
イラストレーターの大河紀さん29 は20年5月、念願の犬を飼い始めた
日にツイッターのアカウントを立ち上げた。
モコもこのコッカプー「ビール」の愛らしい写真と、ユーモアあふれる
つぶやきが受け、今では5万人以上がアカウントをフォローする。
もともとインドア派だった大河さん。
朝晩の散歩でネット上だけでなく近所の知り合いも増えた。
小学生など普通接点のない人とも、ビールがいればおしゃべりが弾む。
「相棒であり、友達であり、家族。これからもっと楽しい時間を一緒に過ごしたい」と話す。
4月下旬、埼玉県の総合公園には競技大会に出場するため、約5000頭の犬とその飼い主・トレーナーが集結した。
大会では人間が出した「飛べ」「止まれ」などの指示に対する犬の反応を競う。
問われているのは犬の動きだけではなく、犬と人間の信頼関係だ。
群馬県の派遣社員、山下光江さん54 は7歳のボーダーコリー「ヤンネ」と大会に出場した。
一昔前まで大会に出るのはプロのドックトレーナーが多かったが、今は山下さんのように飼い主自ら出場するケースが増えている。
フルタイムの仕事のかたわら、休日はヤンネと練習に励む。「勝てたら嬉しいけれど、成績は狙っていない。
一緒に悩んだりする時間も大切ね」と山下さんがヤンネに話しかけると、ヤンネも山下さんをじっと見つめ返した。

島忠ホームズ蘇我店で開かれた保護動物の譲渡会!
DOG Always our best friend!ともに暮らし、成長する!黒目がちな犬の瞳は人間が本能的に「かわいい」と感じる赤ちゃんによく似ている!
もちろん犬を飼うと大変なことがたくさんある。
住宅環境やアレルギーなどの事情で断念する人も少なくない。
それでも犬と暮らしたい人たちの間で人気なのが、ソニーが2018年に発売した
犬型ロボット「aibo」だ。コロナ下でも販売を伸ばしている。
1999年から2006年ごろまで販売していた初代の「AIBO」は犬に似たフォルムを
していたものの、位置付けはあくまで「家庭用エンターテイメントロボット」。
現在の「aibo」は愛情の対象となる存在を目指してはっきり
「イヌ型」と名乗り、見た目も可愛らしく生き生きとさせた。
ソニーが作り出そうとしているのは犬と人間の「関係性」だという。
aiboは人工知能=AI を搭載し、高い学習機能を持つ。
どんな動きをすると自分のオーナーが喜ぶかを学び、日々変化し続ける。
「みんながみんな一緒ではうちの子、という愛情はわきにくい」
とプロダクトマネジャーの長江美佳さん。
最新のテクノロジーを駆使して、唯一無二の絆の実現を目指す。
犬は一体いつから人間と生活をともにしているのか。
イスラエルのアイン・マラッハ遺跡からは、老女が子犬に
寄り添うように埋葬された約1万2千年前の墓が発見された。
国内では約9500万年前の夏島貝塚=神奈川県
で発掘されたものが、日本最古の犬の骨として知られる。
犬の家畜化はもっと古いというゲノム解析の研究もあるが、
短く見積もっても人間と犬は1万年以上の相棒ということになる。
肉食の狼を祖先に持つ犬と人間は敵対しあってもおかしくない。
進化の過程で人間の生活に溶け込むように見た目も中身も変え、
コンパニオンアニマル=伴侶動物・はんりょう の地位を確立した。
その中でも「目」が大きな役割を果たしたと、
動物心理学が専門の帝京科学大学・今野晃嗣=つぐ 講師は考える。
黒目がちな犬の瞳は人間が本能的に「かわいい」と感じる赤ちゃんによく似ている。
今野さんは「見知らぬ人間同士が目を合わせるとふつう緊張感が走りますが、赤ちゃんや犬に
見つめられて気分が悪くなる人はほとんどいないですよね」と説明する。
鋭い視線が印象的なオオカミから犬に変わるプロセスで、
人間に自然と愛される姿に進化を遂げたとみられる。
以後、人間と犬はともに生きてきた。
有名な絵画を見ても、陽の東西を問わず、犬と人間が近くで暮らしてきたことがわかる。
日本の絵師では江戸時代後期に活躍した円山応挙が犬を好んで描いた。
応挙が描いた犬は今風に言うなら「もふもふ」。
写実的な画風で知られた応挙だが、犬に向ける優しい目線が感じられる。
肉食や動物実験などには批判的な動物倫理学の世界でも、犬については見方が異なる。
「はじめての動物倫理学」の著者・田上孝一さんは「犬はすでに長い年月を人間と共生し、
人間とともにあることが根源的なぜ依存条件となっている」と指摘する。
では今、犬のために人間には何ができるだろう。
島忠ホームズ浦和南店を奥に進むと、空になったペットの陳列棚が目に飛び込んでくる。
ほんの一年前まで、この店には子犬や子猫が並べられていた。
島忠は20年7月から一部の店舗では生態の陳列販売をやめた。
集客力のあるペットの売り場の縮小はホームセンターにとって大きな決断だが、
同社でペット部門を担当する君島雄貴さんは
「これまでの売り方は人間の都合によりすぎだった」と振り返る。
6月1日に法改正により、繁殖業者やペットショップへの規制が強化されたばかりだ。
ペットを飼い始めたものの「予想以上に手間やお金がかかる」
などの理由で、飼育を投げ出すケースも珍しくない。
特にコロナ下では自宅時間の急増で、衝撃的にペットを購入した人もいて、
その反動で飼育放棄が急増している厳しい現実がある。
高齢者に伴い、飼い主が亡くなったり、病気になったりして飼えなくなることも多い。
島忠が代わりに力を入れているのは、家を失った保護動物の譲渡会だ。
地域の動物愛護団体と組み、ペットを飼いたい人と動物をマッチングする。
保護犬の譲渡には数万円の実費がかかるが、ペットショップで買うよりずっと安い。
その分、「一人暮らしの人はNG」など審査は厳しい。
団体が飼育環境をチェックすることもある。
4月末に千葉市中央区の店舗で開いた譲渡会では、
雑種の「海」、秋田県の「あとむ」、ラブラドールレドリバーの「リン」の3匹が未来の飼い主を探した。
来店した千葉県市原市の木村絢香さん6 が気に入ったのは、人なつこい海。
「飼いたい!」とお願いする彩香さんに、父の大輔さんは「ちゃんとお世話できる?」と
何度も確認。改めて話し合い、約半月後、家族に迎えた。
ヒトと動物の垣根を越えた医療を提供する動物先端医療センター・AdAMの伊藤博院長は
「犬種ごとの習性や行動の特性をよく学び、知ってから家族に迎えるべきだ」と訴える。
長い歴史の中で、犬にとって自然で幸せなのは、人間のそばで生きることになった。
これからも良き相棒としてともに歩んでゆくため、その環境を整えるのは人間の責任だ。
平野真理子 竹邨章撮影。 日経新聞。
ではこれに関する研究をします!

1.5万年前から犬は最強の「相棒」=今年はあなたも心を「イヌ」かれる?!
1.5万年前から犬は最強の「相棒」=今年はあなたも心を「イヌ」かれる?!!!
[1.5万年前から犬は最強の「相棒」=今年はあなたも心を「イヌ」かれる?=]
突然ですが、動物映画といえば、何を思い浮かべますか?
「101匹わんちゃん」「ライオンキング」「南極物語」「ベートーベン」… 。
子どもから大人まで楽しめ、心温まる物語が多いように思う。
中でも今年の干支(えと)である「犬」の映画は、誰でも一本は見たことがあるのでは…
犬は人間に最も近い動物だ。筆者の職場でも、20人余のうち7人が自宅または実家で飼っている。
犬は世界に344種(1)あり、日本では約650万匹(2)が人間と生活を共にしているという。
日本の15歳未満人口は1571万人(3)だから、子ども2.4人に対して犬が1匹の割合。
日本人はとても犬好きだといわれる由縁だ。
実は世界の56%の人は何らかのペットを飼っており、中でも犬が最も多いそうだ(4) 。
一説には、犬はおよそ1万5000年前には人間と生活を共にし、狩猟の手伝いをしていたそうだ。
後に、羊や馬、牛なども家畜化されていったが、こうした動物は
犬のように人間の暮らす家で共に過ごすことはあまりない。
食用や移動用となり、人間とは住み家を別にしてきた。
少し前までは犬も庭先で飼われることが多かったが、最近では夏涼しく
冬暖かい屋内で飼い主と一緒に快適に過ごすことが一般的だ。
京都大学大学院文学研究科で動物の「心」を研究する黒島妃香(くろしま・ひか)准教授(心理学専修)
に取材すると、ここまで犬が人間の生活に入り込むようになったのは、
「適応能力が高いからなのです」と答えてくれた。
犬は人間の行動や表情をよく観察し、相手に合わせた行動をとる。
「お座り」や「待て」を覚えられる能力は他の動物には珍しい。
トイレで用を足すことができるのは、まさに犬の適応能力の高さを示すものだ。
これにより、人間とうまく共同生活を過ごすことができるため、より一層愛されるという好循環が生まれる。
とはいえ、愛犬に芸を仕込みたくても、これがなかなか難しい。
黒島准教授は「遊びとして楽しみながら覚えさせるのが大事です」と言う。
そのコツは、褒めて伸ばす。なんだか人間も犬も一緒である。
それもまた、犬が愛される由縁だろう。
犬が早くから人間と生活を共にするようになった理由は、適応能力の高さだけではない。
犬には人間を補完する能力があるのだ。
例えば、その嗅覚は人間より1億倍以上も鋭いともいわれる。
臭いを感じる「嗅粘膜」の表面積は人間の約4平方センチに対し、犬は数十倍もあるからだ。
犬の鼻が濡れているのも、臭いの分子を吸着させて感度を高めようとするからだ。
これにより、狩猟の際に、獲物や食料を見つけ、撃ち落した獲物の回収もできるようになったという。
ちなみに、犬の鼻には鼻紋(びもん)と呼ばれる、人間の指紋のようなものがあり、犬それぞれで違う。
また、「犬かき」という言葉があるように、元来泳ぎが得意である。
今人気ナンバーワンのトイプードルの語源は「puddle(水たまり)」
といわれており、元々は水猟犬として獲物を回収していた。
犬の視力については、よく「モノクロの世界しか見えていない」といわれるが、
正確には青と黄とグレーの3種の色合いで見ている。
また、視力は人間より劣っているとされる。
これは人間が文字を書く、あるいは手先で細かい作業をすることで視力が発達したのに対し、
犬はずっと遠くの情報をつかむために聴覚・嗅覚が発達したからではないかという。
このため、犬の目は近くよりも少し遠くのほうに焦点が合う。
また、犬が顔を床にくっつけて寝るのは、遠くから伝わって来る振動を「骨伝導」で素早く察知するためだといわれる。
それでは、人間が犬の気持ちを知るにはどうすればよいか。
黒島准教授は「鼻のしわや口元といった表情や毛の逆立ち方、しっぽの振り方、姿勢などがヒントになる」と言う。
例えば、背中の毛が逆立っているのは、怒っていたり恐怖心を抱いていたりする時。
尻尾が後ろ足の間に入っているのは怖い時。耳がピンと立っているのは、緊張している時だという。
同じ行動をとっても、ネガティブとポジティブ双方の感情が考えられるケースもある。
例えば、怒っていてもおもちゃで遊んでいても、犬は「ウ゛ー」と低い声でうなる。
でも後者の「ウ゛ー」は怒っているわけではなく、むしろ楽しんでいるサインなのだという。
このように人間と犬が分かりあえれば、新たな犬の役割が生まれる。
老人ホームや小学校で導入されている「アニマルセラピー」はその一つだ。
千葉市にある敬老園サンテール千葉は、2016年から毎月実施。

千葉市にある敬老園サンテール千葉は、2016年から「アニマルセラピー」を毎月実施!
その現場を訪ねると、13人のお年寄りが「まだ始まらないの?」とそわそわして待っていた。
80歳過ぎの女性は「ずっとシェパードを飼っていたのよ。
とってもかわいいの。
わたし、犬がだーい好き」と満面の笑顔。
また、別の女性は「今日はリンちゃんは来るの?わたし、リンちゃんに会いたいのよ」と訴える。
何度も参加するうちに、お気に入りの犬ができるようだ。
当日やって来た犬は6匹。セラピーが始まると、
1匹ずつ参加者の前に出て簡単に”自己紹介”。
それが終わると、参加者のそばに行き、「いい子ねぇ」
などと声をかけられながら優しく触ってもらう。
イングリッシュ・コッカー・スパニエルのクララちゃんの
毛並みは、シルクのような肌触りで大人気。
美しくカールした黒毛を撫でられるクララちゃんも、なんだか得意げでうれしそうだ。
ミックス犬のクオ君は元々は保護犬。
6年前に引き取られた時は引っ込み思案だったそうだが、今では多くの人から愛されている。
このセラピーを導入した小野澤直さんは「もちろん効果の表れ方は人それぞれですが、
まず目でみて『かわいい』と笑顔になってもらいます。
次に触って『温もり』と『柔らかさ』に癒されるのが良いんですよ」と言う。
まさに「赤ちゃんを抱っこしている感覚」になるのだそうだ。
犬と人間は、単にペットと飼い主という関係を超越する。
お互いの気持ちを推し測りながら、助けあって絆を深めていく―。
犬は人間にとって最強の「相棒」なのである。
RICOH より。

イヌとヒト~2つの異種動物はどのように接近したか!イヌはいつ家畜化された?!
イヌとヒト~2つの異種動物はどのように接近したか!イヌはいつ家畜化された?!!
[イヌとヒト~2つの異種動物はどのように接近したか]
イヌがオオカミから分岐した後、一体どのようにして人間と接点を持ち、
今日のコンパニオンアニマルとしての地位を築いたのかについて解説します。
イヌはいつ家畜化された?
家畜化とは?
世界中で発見されたイヌの遺骨 狩猟スタイルの変化とイヌの家畜化 イヌはどのように家畜化された?
きわめて若いうちに手なずけた?
人なつこい個体だけを選んだ?
かわいい個体だけを選んだ?
人なつこい個体が自分から寄ってきた?
イヌはどのように多様化した?
農業革命時 古代エジプト時代 古代ローマ時代 中世 産業革命時 現代
[イヌはいつ家畜化された?]
イヌになる前のオオカミの骨は更新世(こうしんせい=約170万年前から1万年前までの期間で、
氷河期の発達と人類の出現を特徴とする時代)の中期以降の人類の遺跡
(イギリスのボックスグローブ遺跡約40万年前・中国の周口店遺跡約30万年前・フランスのラズレ洞窟約15万年前)
などから発掘されていることから、少なくともこの時期には
人類とオオカミとの間に何らかの接触があったと考えられています。
イヌがオオカミから分岐を始めた時期に関しては、1万5千年前~13万5千年と、非常に大きな開きがあり、
判然としませんが、イヌが一体いつヒトと接点を持ち、
最終的には家畜化されるようになったのかを考えて見ましょう。
中略!
[世界中で発見されたイヌの遺骨]
考古学的な遺跡から、イヌ科動物のものと思われる数多くの骨が発見されています。
ただ単に食料にしていたという可能性も否定できませんが、その骨がゴミ捨て場以外の
場所から見つかった場合は、ヒトとイヌとの違ったかかわり方が、自然と想像されます。
以下はイヌ科動物の骨が発見された代表的な遺跡です。
[世界中で発見されたイヌの遺骨]
考古学的な遺跡から、イヌ科動物のものと思われる数多くの骨が発見されています。
ただ単に食料にしていたという可能性も否定できませんが、その骨が
ゴミ捨て場以外の場所から見つかった場合は、ヒトとイヌとの違ったかかわり方が、自然と想像されます。
以下はイヌ科動物の骨が発見された代表的な遺跡です。

イヌはどのように家畜化された?!きわめて若いうちに手なずけた?!人なつこい個体だけを選んだ?
イヌはどのように家畜化された?!きわめて若いうちに手なずけた?!人なつこい個体だけを選んだ?!
[イヌはどのように家畜化された?]
人間の遺跡で犬の骨が発見されていることから、イヌはおよそ1万4~5千年前ごろから、
人とともに生活をともにしてきたと考えられます。
ではこうした家畜化のプロセスはどのように起こったのでしょうか?
以下では有力な仮説をいくつかご紹介します。
[きわめて若いうちに手なずけた?]
イヌが人間と生活を共にするためには、成熟する前の極めて早い段階で、人間の生活に溶け込ませる必要がありそうです。
1974年、ジョン・ポール・スコットとジョン・L・フラーによって著された「犬の遺伝学と社会的行動」
(Genetics and the Social Behavior of the Dog)や、
1987年にパトリシア・アンなどによって著された「人とオオカミ」(Man and Wolf)などによると、
オオカミの成獣、特に生後21日を経過した個体を人に馴れさせることはほとんど不可能に近いものの、
幼獣のうちに群れから離し、人間の中で育てたオオカミは、かなり人に馴れる、という可能性が示唆されています。
またオーストラリアの先住民・アボリジニーは、ディンゴ(古いタイプのイヌ)の巣穴から生まれたばかりの
子犬を捕獲し、最初の発情期を迎える2歳くらいまで住居の周辺で残飯などを与えながら育てるといいます。
こうした事例から考えると、先史人たちが何らかの形でイヌ(もしくはオオカミ)の
幼獣を極めて早い段階でとらえ、人間の生活に溶け込ませた上で狩猟の
パートナーや残飯処理係、そして時には愛玩対象にしていたと想像されます。
現代のイヌには社会化期と呼ばれるものがあり、この時期に接する
環境や動物に対しては、成熟してからも親近感を覚えるという性質があります。
古代に暮らしていた犬の祖先もこれと似たような性質を有していたとすると、
幼獣の頃からヒトと接することによってかなり人馴れした状態になり、
これが人間との共生を可能にしていたのではないかと推察されます。
[人なつこい個体だけを選んだ?]
護衛係として用いていたにしても残飯処理係として用いていたにしても、
いつ襲ってくるか分からないような凶暴な動物を、
いくらワイルドな先史人でも身近に置こうとはしないでしょう。
こう考えると、先史人たちは人なつこい個体だけを選択して
自分たちのパートナーにしたのではないか、という推論が成り立ちます。
この推論を補強するものとしては、1950年代、シベリアで行われたキツネの実験が有名です。
[かわいい個体だけを選んだ?]
私たちは子犬を見ると、思わず「かわいい~!」と叫びたくなる衝動に駆られます。
もしこれと同じような感性が先史人の中にもあったのだとすると、
外見の可愛さを基準に個体が選別された可能性があります。
犬の顔はオオカミの幼獣に似ているとよく言われますが、イヌのように成獣になっても
幼獣としての特徴が残っているような進化の形態をネオテニー(幼形成熟, neoteny)といいます。
先史人の中にある母性本能が、無意識的に可愛い動物だけを選ぶ方向に働いたのだとしたら、
世代を重ねるごとに幼獣としての特徴が色濃く残った動物が生み出されたことでしょう。
そしてそのようにして生み出された動物がイヌの祖先なのだとしたら、
現代のイヌがネオテニーを獲得した理由にもなります。
[人なつこい個体が自分から寄ってきた?]
動物が人間をどの程度まで接近させるかという指標を逃走距離(とうそうきょり, flight distance)といい、個体差があります。
あるものは100メートルでも逃げ出すのに、あるものは1メートルまで近づいても何のリアクションも見せない、といった具合です。
古代のイヌの祖先たちの中にも、当然逃走距離があり、また個体差もあったと思われます。
その中から、人間に近づいてもそれほど恐怖を感じないという個性を有した個体だけが生き残り、
現代に生きる犬の基礎を作った、という可能性も指摘されています(ハンプシャー大学・レイモンド・コッピンジャー博士など)。
この場合、人間が生活の中に取り込んだのではなく、イヌが自ら
人間の生活に歩み寄ってきたというのが大きな特徴になるでしょう。
イヌがなぜ人間の近くに擦り寄ってきたのかには幾つかの
可能性があると思われますが、一番大きな要因はやはり残飯でしょう。
自分の身を危険にさらすことなく、また走り回って無駄なエネルギーを消費することなく
食物を獲得することができるのなら、多少腐ったものでもいいや、という譲歩が働いたのかもしれません。
ただし、幾つかの報告によると、イヌ自体が食料になったという可能性も示唆されています。
例えばメイン大学・サミュエル・ベルナップ3世の、「イヌの骨が人間の排泄物中に発見された」とする報告や、
ピーター・サヴォライネン氏の、「中国において犬は食料として飼育されていた可能性がある」とする報告などです。

イヌはどのように多様化した?!およそ1万1500年前、人類が定住することを覚え、畑や村落ができはじめました!
イヌはどのように多様化した?!およそ1万1500年前、中東で小麦と大麦の栽培を含む農業革命が起ったことで人類が定住することを覚え、畑や村落ができはじめました!!
[イヌはどのように多様化した?]
先史人が「人なつこさ」や「攻撃性の少なさ」を基準にオオカミの選択繁殖を行った結果、
小さな体、小さな頭、成熟してからも変わらない従順さなど、
現代の犬に通じる特徴を有した犬の原型が形成されたと考えられます。
このように当初は「人なつこさ」という内面的な要素が繁殖する際の選択基準でしたが、
この基準は長い時間をかけて緩やかに、「見た目」や「姿」といった外見的な要素に置き換わっていきました。
そしてこの繁殖基準の変遷が、地域によって大きな差異の無かった犬の外見に、
他に類を見ないような多様性を持ち込んだと考えられます。
以下では、人間が犬の繁殖に干渉し、その外見を大きく変化させてきた歴史を概観してみたいと思います。
[農業革命時]
およそ1万1500年前、中東で小麦と大麦の栽培を含む農業革命が
起ったことで人類が定住することを覚え、畑や村落ができはじめました。
イヌの個体数が急激に増加したのもこの頃だと
考えられていますが、それは人が定住することによって
ゴミ捨て場が固定されるようになり、イヌの祖先にとっては
格好のダイニングキッチンが出来上がったことと無関係ではないでしょう。
その後、急増加した犬たちは数千年かけて世界各地に散らばり、
今日発見されている様々な遺骨の元になっています。
しかしこれらの遺骨を調べても、大きさに差こそあれ、
3000~4000年前まではそれほど変わった体型の犬はいなかったとされます。
[古代エジプト時代]
他のイヌとは一線を画する明確な特徴を持ったイヌが誕生するのは、
古代エジプト時代(BC3000~BC30年)からです。
壁画には現代で言うグレイハウンドやサルーキに似たイヌが描かれており、
細い頭とスレンダーな胴体、そして細長い足など、従来の犬とは明瞭に異なる特徴を有しています。
このことから、犬の外見に関して人間が何らかの選別を行っていた初期の形跡が見て取れます。
[古代ローマ時代]
古代ローマ時代(BC15~BC7)になると狩猟犬や護衛犬、
牧羊犬や愛玩犬など、基本的な犬種の原型が確立します。
紀元1世紀頃の文献には、牧羊犬や狩猟犬の理想的な形について言及したものもあり、
犬の繁殖に明確に人間がかかわっていたことを示す証拠となっています。
[中世]
封建制によって支配されていた中世ヨーロッパ(AD13~15)では
貴族が台頭し、地位と権力の象徴としての「狩猟」が隆盛を極めました。
結果として狩猟のパートナー、つまり「猟犬」作りに拍車がかかり、
鹿狩り用の猟犬(ディアハウンド)、狼狩り用の猟犬(ウルフハウンド)、
カワウソ用の猟犬(オッターハウンド)など、目的に合わせた選択繁殖が行われるようになります。
さらに、嗅覚を用いたセントハウンドや、視覚を用いるサイトハウンドなどのカテゴリが自然発生したのもこのころだと考えられます。
[産業革命時]
18世紀から19世紀にかけて起こった産業革命によって生産性が著しく向上した結果、
時間とお金をもてあました中産階級の人々がイギリス国内で増加しました。
その結果、かつては上流階級の代名詞だったイヌを入手することができるようになり、
人為的に小さな犬を作出するというブームが巻き起こり、これが犬種の爆発的な増加を招きます。
その後、増えすぎた犬種を整理するためケネルクラブ(犬種協会)が設立され、
犬のあるべき姿を定めた犬種標準(スタンダード)が作成されるようになりました。
犬の外見がいかに犬種標準に近いかを競い合うドッグショーが開催される
ようになったのもこの頃で、人々の社交場として大いに盛り上がりました。
またこの「ドッグショー」には、新しい犬種の誕生をさらに加速させたという側面もあります。
[現代]
今日、世界各国のケネルクラブ(犬種協会)を束ねる国際畜犬連盟 (FCI)では330以上の
犬種を公認しており、その多くは18世紀に入ってから人間が人為的に作り出したものです。
2012年、ラーソンらは現存している犬たちの目印となるSNPs(一塩基多型)と呼ばれる
DNAの一部を解析した結果、現在地球上に存在しているイヌは、
最古のものでせいぜい500年程度であるとしました。
さらに、その他多くのイヌは150年程度の歴史しかないとしており、
産業革命の時期に生じた犬の作出ブームと符合する結果を導き出しました。
つまり今日ある犬の多様性は、過去150年の間に、人間の干渉によって爆発的に拡大したということです。
同じ種に属しているにもかかわらず、イヌにはチワワとグレートデンのような外見上の大きな違いがあります。
こうした他の動物では見られないような外見の多様性を生み出したのは、
ダーウィンの進化論ではなく、人間の干渉と言えるでしょう。
[犬の種類] 現在、「豆柴」や「ティーカッププードル」など、従来の犬種には無かったような新しい犬たちが続々と誕生しつつあります。
そうした新しい犬たちは、かつての先史人のように「人なつこさ」という単純な基準ではなく、
「より小さな体」、
「毛が長い」、
「鼻がつぶれている」、
「足が短い」といった外見的な基準を取り入れながら作り出されています。
そしてその背景に見え隠れするのは「ビジネス」です。
ブリーダーがイヌを繁殖し、生まれてきたイヌをペットとして家庭に迎え入れるという
ビジネスモデルがある限り、より珍しい毛色のイヌ、より小さくてかわいいイヌ、
より抜け毛が少なくアレルギーを出しにくいイヌなど、消費者にとって商品価値のあるイヌたちが、
人間の干渉を受けながら今後も絶えることなく生み出されるものと思われます。
子犬の部屋 より。

大河さんは多いい日にはツイッターに5回ほど「ビール」の写真を投稿する!
犬と暮らせば幸せになる!犬と人間が1万年以上も共に暮らしてきたのには、このような原因があるのではないでしょうか!!!
今日のまとめ。
自宅で過ごす時間が増えたコロナ渦で、犬を新たに飼う人が増えている。
「犬猿の仲」ということわざ通りなら、猿を祖先に持つ人間と犬は仲が悪いはずだが、実際は1万年以上前から共に暮らしてきた。
犬と暮らせば人間は健康になり、幸せになり、社交的になるという研究結果がある一方で、もちろんそこには大きな責任が伴う。
20年の大統領戦では「トランプ前大統領は過去100年以上で初めて犬を飼っていない大統領だ」と批判するビデオを作った!
犬と人間が次の1万年も幸せに暮らしてゆくために、必要なことはなんだろう。
ともに暮らし、成長する!黒目がちな犬の瞳は人間が本能的に「かわいい」と感じる赤ちゃんによく似ている!
1.5万年前から犬は最強の「相棒」=今年はあなたも心を「イヌ」かれる?!
イヌとヒト~2つの異種動物はどのように接近したか!
イヌはいつ家畜化された?!
イヌはどのように家畜化された?!
きわめて若いうちに手なずけた?!
人なつこい個体だけを選んだ?!
イヌはどのように多様化した?!
およそ1万1500年前、中東で小麦と大麦の栽培を含む
農業革命が起ったことで人類が定住することを覚え、畑や村落ができはじめました!
今日は犬と人間について記述してきました!
実は犬と人間は1万年以上前から共に暮らしてきた!
犬と暮らせば人間は健康になり、幸せになり、社交的になるという研究結果もある!
犬と人間が1万年以上も共に暮らしてきたのには、このような原因があるのではないでしょか!
コメントを残す