心くすぐる「違和感」を!伊野雅之さんは、LVMHモエヘネーシー・ルイヴィトンが主催するコンテストでグランプリを受賞!!

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デザイナーの井野将之さんは、バラの花は靴下でそれぞれの色に合った花言葉がデザインされている!


心くすぐる「違和感」を!伊野雅之さんは、LVMHモエヘネーシー・ルイヴィトンが主催するコンテストでグランプリを受賞!!

 

シャツに縫い付けられているのは、ぬいぐるみや人形。

カーディガンのボタンがシメジのようなキノコの形だったり、

トマトの輪切りがタンクトップのモチーフになっていたり――。

毎シーズン、一風変わった洋服に驚くが、2012年にスタートした日本初のブランド「タブレット」だ。

デザイナーの伊野雅之さんは、18年に

LVMHモエヘネーシー・ルイヴィトンが主催する

コンテスト「LVMHプライズ」でグランプリを受賞した。

若手デザイナーの登竜門と呼ばれる同コンテストで

日本人デザイナーとしては初の快挙だった。

その後、20年からはパリコレクションに参加し、

現在、卸先は国内外の60以上に上っている。

コンセプトに掲げるのは「違和感のある日常者」だ。

「言葉がなくても伝えられるものを目指している」

と伊野さんは話す。

時代背景や解説があって理解できるファッションよりも、

見たとき、

袖を通したときに、

「瞬間的に伝わるものが、

一番お客さんと距離が近いと思っている」からだ。

LVMHプライズに応募した際にはこんなこともあった。

伊野さんが「あまり得意ではない」という英語で一生懸命説明したのは、

カップラーメンの容器風の入れ物に入ったTシャツだった。

プレス機で圧縮し、水に浸すとTシャツになるという仕掛けで

「(当時の審査員だった)カール・ラガーフェルドさんは大爆笑してくれました」。

冗舌に語らずとも、そのアイデアが着る人や見る人の心をくすぐり、

ときに笑顔をもたらす。コミニケーションが生まれる洋服だ。

どこにでもあるようなTシャツなどにもちょっとした仕掛けがある。

「なんか変だな」「不思議だな」と、気にせずにはいられない。

「面白い服ですね

「その服どうなっているんですか?」

タブレットの洋服を着ていると、話しかけられることも多い。

知り合いはもちろん、

コヒーショップの店員や、

町中で見知らぬ人にもだ。

コレクションの発表の仕方にも「違和感」はある。

21~22年秋冬のショーで、会場の観客が目にしたのは

車やロッカーなどがスクラップされる中、

後退りしながら歩くモデルたちだ。

リアルでのショーが終わると、

パリコレクションでは、

その様子を「逆再生」した映像を配信した。

 

 

木の年輪のような柄のジャケットは、古着のデニムを重ねて圧縮した後、スライスした生地を用いている!


ユーモアにあふれる服は、袖を通すと気持ちを明るくしてくれる。服を通して会話が生まれれば、着る人も周囲も笑顔になる!!

 

新型コロナウイルス渦で出かけられず、テレビで昭和の

歌謡曲の番組を見ていた伊野さんは、

昔の思い出がよみがえってきたそう。

「自分の思い出をプレーバックしよう」。

演出も、通常と逆さにした。逆再生した映像の中のモデルは、

つたないながらも前に進み、解体された車は元の形に戻っていく。

モノを大事にしようと、昭和の時代に

家庭でよく言われた「もったいない」も意識したという。

ヤギのいる農園で発表したのが、22年春夏コレクションだ。

のどかな風景にはそぐわないパンクミュージックが流れ、

自然な景色には馴染まない不良な雰囲気のモデルが登場した。

びっくりするほどのオーバーサイズのジャケットは、よく見ると、

通常のスーツについているタグが、幾つもついている。

「洋服の青山」の余剰在庫のスーツを何着も用いて作ったという。

農園で発表した春夏コレクション!ジャケットは「洋服の青山」の余剰在庫のスーツを使いリメークした!

鮮やかなニット柄のニットのパンツは、

シルエットもバナナのような形をしている。

廃棄されるバナナの茎を原料にして編んだものだ。

前シーズンに「もったいない」をテーマにしたことで

「自分はそんなにいい人ではないのに、

いい人になっているような感じがあった。

その矛盾に耐えきれなくなった」という。

そんなモヤモヤとした気持ちを、

悪そうな見た目ながらサスティナブルな洋服に投影した。

これは環境にいいのか悪いのか、正しいのか間違っているのか。

様々な情報が飛び交う中

「自分が正しいと思って信じている」という意識表明でもある。

素材探しに加え、企業や工場へのアプローチも、井上さん自らが手を動かし、足を運ぶ。

環境への負荷を軽減する新素材として注目される

マッシュルームレザーを用いて作ったキノコ型のポーチや毒キノコを描いたジャケットだ。

そのウイットに富んだ表現について、

素材を製造するインドネシアのマイセル/マイコテックラボの担当者は

インドネシアのマイセル/マイコテックラボのマッシュルームレザー用いたシューズ!

「まだ課題もある素材だが何度もコミュニケーションを取り、

私たちの素材を心から理解してくれていることが分かった。

アイデアは見事で最後まで行き届いている」と話す。

22年ブランド創業から10周年。

ユーモアにあふれる服は、袖を通すと気持ちを明るくしてくれる。

服を通して会話が生まれれば、着る人も周囲も笑顔になる。

コロナ渦で着飾る機会が減り、ともすると忘れがちな

ファッションがもたらす楽しさや高揚感を思い出させてくれる。

アイデアは日常生活で経験したことがベースで、

「毎シーズン純粋に自分を出しまくっている」と井野さん。

ブランドの規模はますます大きくなるだろうが、

人間味あふれる表現はこれからも変わらないだろう。  

井上聡子 竹邨章撮影。

 

 

井野将之さんは「タブレット」デザイナー!


デザイナーの井野将之さんは「タブレット」デザイナー!

 

日本人デザイナー井野将之が、「LVMHプライズ」2018のグランプリ。


「LVMHプライズ」は若手ファッションデザイナーの支援を目的としたコンテスト。

その2018年度のグランプリに選ばれたのが、井野将之氏と村上高士氏が手がける「Doublet(タブレット)」。

90カ国1300組の応募の中から選ばれたのでした。

隣にはエマ・ストーンもいれば、カール・ラガーフェルド、マーク・ジェイコブスもいました!

LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH)が

若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的とした

「LVMHプライズ フォー ヤング ファッション デザイナーズ」。

その第5回目となる2018年度グランプリが、

2018年6月6日(現地時間)にパリで発表され、

「Doublet(タブレット)」を

手がける井野将之氏が選出されたのです。

井野氏は1979年、群馬県生まれ。

東京モード学園を卒業し、

企業デザイナーとして経験を積んだ後に、

ミハラ ヤスヒロで靴とアクセサリーのデザインチーフを担当することに。

その後2012年に、パタンナーの村上高士氏と

共にダブレットを立ち上げ、2013年春夏コレクションでデビュー。

「違和感のある日常着」をコンセプトに、

ベーシックなアイテムにひねりを効かせたデザインを提案。

日本では、ドーバー ストリート マーケット

ギンザやラブレスなどで展開しています。

海外でも人気で、すでにケンダル・ジェンナーら

おしゃれセレブたちが愛用していることでも注目されています。

今回のグランプリを祝して助成金30万ユーロに加え、

LVMHの専門チームによる1年間のメンターシップ・プログラムという

形でLVMHグループからの支援を受けるということです。

なお、LVMHの授賞式には今年審査員を務めた

LVMHを代表するメゾンのアーティスティック・ディレクターが集結したのです。

冒頭でご紹介したように、ファッションを志す者にとっては

興奮せずにはいられないメンバーたちに挟まれていたわけです。

しかも、プレゼンターはエマ・ストーンです。

それは複雑な表情になってしまいますよね。

そんな井野氏そして「ダブレット」は今後、要チェックです。

 

Esquire より。

 

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私はかなり高齢な建築家です。出身は伊豆の湯ヶ島で多くの自然に触れて育ちました。少年時代の思い出も記事になっています。趣味が多くカテゴリーは多義に渡ります。今は鮎の友釣りにハマっています。自然が好きで自然の中に居るのが、見るのが好きです。ですので樹木は特に好きで、樹木の話が多く出てきます。 電子書籍作りも勉強して、何とか発売できるまでになりました。残り少ない人生をどう生きるかが、大事です。