「Kominasemako=コミナセマコ」はデザート専門のレストランだ。
今、時代は!知性を満たす!五感で楽しむ!越境するデザート!パティシエの駒瀬奈美子!
デザートだけで作られたコース、甘くないデザート、料理も手がけるパティシエ――。
今、「デザート」の概念を踏み越えようとする動きが目立ち始めている。
意外な流れに思えるかもしれない。
だが我々が馴染んできた「食事の最後に華を添える、
甘くない色鮮やかな菓子や果物」というデザートの姿も、実はさほど歴史の長いものではない。
デザートに起き始めた変化は、新たな食文化の一ページとなりうるのだろうか。
知性を満たす 五感で楽しむ
定刻の正午。扉が静かに開くと、外で待っていた数人の男女が中に吸い寄せられていく。
無彩色の店内に入ると、各自は白いカウンターの前に少し緊張した面持ちで座った。
東京・京橋に昨年オープンしたここ「Kominasemako=コミナセマコ」はデザート専門のレストランだ。
コース料理の最後に出るデザートをアシェットデシェールだけを出す専門店が増えている。
その中で目立ち始めたのが、コース仕立てでデザートを出す店だ。こここミナセマコもその一つ。
メニューは約10皿でで構成する昼と夜のコースのみで、どの皿もデザートだ。

コース仕立てでデザートを出す店だ。こここミナセマコもその一つ!
メニュー作りからサービスまで、パティシエの駒瀬奈美子さんが一人でこなす。
コースは2月にはチョコレート、その後はイチゴ、とテーマの食材が様々な皿となって現れる。
イチゴのコースなら、一皿目は「一番イチゴらしいイチゴ」。
脱水して味を濃縮させ、最も味の濃い表面を削り取ったイチゴを、
柔らかいマシュマロ「ギモーブ」と生クリームに合わせる。
口に入れるとイチゴの酸味と甘みがいっぱいに広がり、柔らかな乳脂肪と合わさることで贅沢な味わいとなる。
4皿目ではイチゴをフキノトウのアイスに添える。
ほのかに残るフキノトウの苦みと合わせることで、イチゴの甘味は奥行きを増す。
「おいしい」「こんなの初めて」。
新しい皿が出るたび、客席からそんな声が漏れる。
名古屋市の会社員、中山まち子さんは毎月のように新幹線で通う。
「一つの素材が想像もつかない展開で姿を変える。
素材に向き合う駒瀬さんの真剣さを、五感を研ぎ澄まして感じ取りにゆくんです。
いわゆるデザートとは別次元の体験ができるんですよ」。
この店を出す前、駒瀬さんは名古屋でデザート専門店を開いていた。
単品での提供が中心だったが、次第に何点か注文する来店客が増えてきた。
「せっかくなら一番いい組み合わせで食べてもらいたい」とコースも手がけ始め、今の店につながった。
コースにすることで伝えられるのは味わいの多様さだけではない。
単品のデザートは、客が選びやすいよう、どうしても分かりやすいものになりがちだ。
だがコースの一品としてなら変化球も可能。
例えば「エクアドル」は同国産の食材を組み合わせたデザートだ。
カカオ果肉のムースにバナナやコヒー豆を添える。
一緒に出す飲み物は、バナナの皮を焙煎したものだ。
「エクアドルの文化を皿で表現している」と駒瀬さんは説明する。
現地ではコヒー豆とバナナ、カカオは虫害防止のため隣接した畑で育てるなど密接な関係がある。
カカオの果肉はフルティーな甘酸っぱさがあり、現地では好んで食される。
バナナの皮も焙煎で渋みをとればラムのような香りの高い飲み物となる――。
「食材について深く知ることで、味覚だけでなく知的にも満たされる深い関係をしてもらえるはずです」と駒瀬さん。
「本当に美味しさを感じるのは満腹になるまで」と考えるから、コースはその一歩手前までで終わる。
お腹より頭が満たされる2時間はかえって贅沢に思える。
コースを出す店は増えている。
京都市の「未完」では、野菜の甘みを生かした皿などでメリハリを利かせ、9皿のデザートコースを出す。
オープンした2017年には「気楽に試してもらおうと」4皿構成だったが、客の支持を受け少しづつ皿数を増やしていった。
デザートコースのはしりとされるのはシンガポールの著名パテシエ、ジャニス・ウオンさんだ。
母国のデザート専門店で7年からコースを手がける「少しづついろんなデザートを楽しんでほしいと思ったの」ジャニスさん。
16年には日本にも出店し、ワインとペアリングでデザートを楽しむスタイルが人気を博した。
当時の店入った閉めたが、また日本国内で新たな店を探している。
ジャニスさんが近年力を入れているのは、デザートを使ってイベントなどで空間装飾を行う「エディブルアート」だ。
マシュマロで作った天井やチョコレートで描かれた絵を、来場者は食べることもできる。

「コミナセマコ」のコースは、素材の香り、色を皿ごと異なる形で表現する。
「ただ皿の上にあるものを食べるだけでなく、アートになったデザートを見て触って、五感で楽しんでほしい」とジャニスさん。
活動は広く注目されファッションブランドなどからコラボレーションの声がかかる。
昨年はハーバード大学などでも講義をおこなった。
各地で新たなデザートの形が生まれ、洗練を続けている。
「コミナセマコ」のコースは、素材の香り、色を皿ごと異なる形で表現する。
手前から脱水したイチゴとギモーブ、クレームブリュレ、クレームダンジュ、フキノトウのアイス、
イチゴのバターサンド、カカオ肉を使った「エクアドル」、ショートケーキ。
昼のコースは飲み物などのペアリング付きで1万7000円税別。
ジャニスさんが手がけた、食べることもできる空間装飾「エディブルアート」。
デザートで新たな挑戦を続けている。ジャニスさんが日本で出していたデザートコース。
右からかんきつやキャラメルを使ったチョコレート、マッシュポテトに桜のゼリーや梅のクリームを合わせた一皿など。

大切なのは素材や生産者の方の思い!最後の甘いものの枠を崩す!
「最後の甘いもの」枠くずす!恵比寿にある「Yama」の勝俣さん!
食事の最後に食べる甘いもの。
デザートと聞くとそう思い浮かべる人も多いかもしれない。
だがそんな既成概念自体、歴史は長くない。
「19世紀までの欧州では、デザートは野菜と同じ『付け合わせ』の位置ずけでした。
肉や魚の大皿の間に役が市の皿が並ぶ。
和食でいえば黒豆煮のイメージで、あまり重視される存在ではなかったんです」
とフランス食文化の著書の多い早稲田大学の福田育弘教授は話す。
20世紀に入ると「上流階級の男女の車高の場として高級ホテルとその中のレストランがそのリゾート地などに増え始め、
それまで特権階級の男性のものだった外食が女性にも開かれるようになりました」
と辻静雄料理研究所副所長の八木尚子さん。
レストランも女性を意識してメニューを考えるようになる。
同じ頃、前菜、メインと一皿ずつサーブするコース方式が欧州で定着し
「コースの最後に女性向けののお楽しみとして付け足す、という形で今のデザートの原型ができました」。
そして今、その形はまた揺らいでいる。
食材を泡状にするなど斬新な料理が何十皿も出てくるスペインの
レストラン「エルブジ」が2000年代に一世を風靡して以降、
まず前菜を出してメインにつなげて、甘いデザートで締めるという
「フランス流のメニュー構成から脱却する動きが広まっています」とヤギさんは話す。
「どういう皿を何種類だすのか。
それぞれの店が独自性を出すようになり、従来のデザートの枠を超える皿も生まれ始めました」。
例えば銀座の老舗イタリアンFAROが目指すのは日本の自然や文化を伝える皿だ。
「大切なのは素材や生産者の方の思い」だから、デザートとはこういうもの、という規範は重要ではない。

バシュランググラッセはバニラの概念が変わる豊かな味わい!
甘い必要すらないと思う」
とシェフパティシエの加藤峰子さんは言う。
デザートの一つ「ウオーターオンザロック」は一見するとグラスに入った水。
だが水にはバラの香りがつけてあり、中には水のゼリーも混じる。
口に含むと甘さはないが、華やかな香りがパッと広がり、ゼリーの食感と相まって心地よく喉を潤す。
「きれいな水は世界的に見れば貴重なのに、日本では身近すぎてありがたさに気付きにくい。
デザートにすることで、水の素晴らしさがわかると思うんです」
フランス流の型の揺らぎは、「付け足し」と言うデザートの位置付けからの脱却という面もある。
これでレストランの主人はシェフで、パティシエ料理にあった最後の一品を作る人だった。
「誰かのためのデザートを作るだけの仕事に、パティシエが黙っていられなくなった。
だからデザート専門店もデザートコースも増えているんでしょう」恵比寿にある「Yama」の店主、勝俣孝一さんは話す。
パティシエ出身の勝俣さんが出すコースは「パティシエの作る料理」だ。
1皿目のアミューズは10種類。
メープルシロップを合わせたフォアグラのプリンはブランデーでフォアグラの香りを上品に丸めてあり、
舌触りはムースのように滑らかで軽い。
その周りをウニのシュークリームや、八丁味噌と黒ゴマのマカロンなどが取り囲む。

フォアグラのプリンを仕上げる勝俣さん。
まかない作りで認められて料理でも腕をふるうようになり!新たな店でまた新たなステップを踏んだ!
レストランでパティシエとして働いていたころ、料理も作りたいというシェフに頼んだという勝俣さん。
まかない作りで認められて料理でも腕をふるうようになり
昨年オープンしたこの店でまた新たなステップを踏んだ。
2皿目は毛蟹のアイスだ。
冷たいアイスでよくぞここまでと目をみはるほどカニの香りが口中に広がり、儚く溶けてゆく。
シャンパンで炊いた毛ガニの殻を時間をかけてペーストにし、水あめと牛乳で味を調整し、カニ味噌を加えてつくる。
「まだ食材が液体の段階から、アイスにした時の味と舌触りを正確に予想し、
いかに調整を利かせられるかがポイント」と勝俣さん。
パティシエとしてアイスを作り続けてきた経験がものを言う。
最後の一皿の正体はシュークリームだが、口に入れると中からトリフクリームが豊かな香りと共に現れる。

最後の一皿の正体はシュークリームだが、口に入れると中からトリフクリームが豊かな香りと共に現れる。
料理とデザートの間を行く皿の数々に向かううち、デザートを食べているのか料理を食べているのかもわからなくなってくる。
改めてでダートとは何か。
「少なくとも料理と違ってお腹を満たすものではないですよね」。
FAROの加藤さんは悩みながら答えた。
そもそもお腹をいっぱいにする目的だけでレストランに行く今や多くないだろうし、、
おいしいだけでは満足できなくなっすらいる。
食を通じて新たな驚きや喜びを伝える上で、料理とデザートを区別しなくなるのは自然な成り行きかもしれない。
境界が溶け合った先には、食の新たな可能性が広がっているはずだ。
フォアグラのプリンを仕上げる勝俣さん。
皿にはウニのシュークリームなど、デザートのような料理が並ぶ。
コースの2皿目、毛ガニのアイスは口の中ですっと溶けると同時にカニの香りが豊かに広がる。
夜のコースは1万2500円税別。
FAROのデザートは10皿程度のコースの終盤に3品程度が出される。
アイスマシュマロなど米で作ったデザートを組み合わせた一皿、上は食べられる草花を使ったタルト。
約50種の草花を使って作るFAROの加藤さん。日本の里山の風景を表現する。
日経新聞 高倉万紀子 井上昭義、鈴木健 撮影。



恵比寿にデザートのコースが食べられるレストラン【山─yama─(やま)】をオープンしました。
恵比寿のYAMA!パティシエの極上のスイーツ!アンフュージョン=至福の1杯!
そこで恵比寿のYAMAの勝俣さんについて調べました!
[気鋭のパティシエの独自の世界に浸る|恵比寿【山─yama─(やま)】]
フランス・パリで日本人シェフの店として注目を集め、ミシュラン一ツ星を獲得したレストラン【Sola(そら)】。
その吉武広樹シェフの右腕として携わり、シェフパティシエを務めた勝俣孝一さんが、
2019年7月8日、東京・恵比寿にデザートのコースが食べられるレストラン【山─yama─(やま)】をオープンしました。
名店出身パティシエの、極上のスイーツを是非。
[パリの有名店出身のパティシエが作る、「お菓子屋の料理」]
恵比寿駅近くのとあるビルの地下1階。
看板もないその店の中に足を踏み入れると、天然大理石のカウンターに6席のみの小さな空間。
そこで私たちを明るく迎えてくれるのが、この【山―yama―(やま)】のオーナーシェフ・勝俣孝一さんです。
勝俣さんはパリで人気を博した【Sola】でシェフパティシエを務めた後、日本で独立。
自身の店は「平地とは違う、普通とは違う店でありたい」と、
【山】と名付けました。テーマは「お菓子屋が作る料理」。
食材の使い方や香りの使い方、技術など、料理人とは違ったアプローチで数々の料理を紡ぎ出していきます。
【山―yama―(やま)】では15時からデザートのみの「小さなおまかせコース」(4,500円)、
19時から料理とデザートの「ディナーコース」(10,000円)を提供。
納得できる食材だけを贅沢に使用し、余計なものを加えず、
細やかな調理で奥深い味わいを引き出しています。
例えば『ピオーネと穂紫蘇』は、ブドウと穂紫蘇以外に使っているのは水とグラニュー糖とゼラチンのみ。
その分、コンポートとゼリー、グラニテにして合わせるというように手間暇をかけて、ブドウの美しい味わいと色を表現しています。
目の前で料理を仕上げながらそれぞれに込めた思いを語ってくれる勝俣さんの話に耳を傾けながらいただけば、より美味しく味わえるはず。
「実家や友人の畑で採れたハーブも、この店の顔のひとつ」
【山―yama―(やま)】では地元・山梨県の食材を積極的に使っていきたいという勝俣さん。

yamaでは地元・山梨県の食材を積極的に使っていきたいという勝俣さん。
特に、自身の実家の畑と友人が運営する「HERB STAND Presented By MY HERBS」
で採れた新鮮なハーブたちは、この店にとってなくなはならない存在です。
料理やデザートに使われているのはもちろん、ぜひ味わいたいのが、ワイングラスで飲む「アンフュージョン」。たっぷりのハーブを15秒ほど蒸してさっと濾した、上質な香りの上澄みをいただくような至福の1杯です。
その他、シャンパンやワイン、日本酒などのお酒も充実。食事の時間をより豊かに彩ってくれます。
「理だけでなく、ここだけの空間全体を楽しんでほしい」
名店で磨いてきた高い技術で、上質な食材をシンプルに、華やかに味わわせてくれる【山】。
そんな【山】ですが、楽しみたいのは料理だけではありません。
食器は勝俣さんが日本各地で惚れ込んだ窯元などにオーダーしたオリジナルのものやアンティーク。
照明もここにしかない1点もので、おしぼりには香りのデザイナーにオーダーした特別な香りを忍ばせています。
「料理がおいしいのは当たり前なんです。
料理はもちろん空間全体を楽しんでいただきたいですね」という勝俣さんのこだわりが詰まった空間は、
特別なデートや女子会にもオススメ。他にはない素敵な体験が待っています。
「勝俣 孝一シェフ」
1985年山梨県富士吉田市生まれ。エコール辻東京を卒業後、
【名古屋マリオットアソシアホテル】を経て銀座【マルキーズ】のシェフに就任。
続いて南青山【アンカシェット】(現在は閉店)でさらなる研鑽を積んだ後、渡仏。
2015年12月よりパリにオープンした吉武広樹シェフの【Sola】のシェフパティシエを務める。
オーストラリアでも研鑽を積み、帰国後独立。
2019年7月恵比寿に【山―yama―(やま)】をオープン。
ヒトサラ MAGAZINE 記事より紹介しました。

昨年オープンしたここ「Kominasemako=コミナセマコ」!
「デザート」の概念を踏み越えよう!デザートに起き始めた変化!知性を満たす! 五感で楽しむ!!
以下は今日のまとめです。
デザートだけで作られたコース、甘くないデザート、料理も手がけるパティシエ!
今、「デザート」の概念を踏み越えようとする動きが目立ち始めている。
我々が馴染んできた「食事の最後に華を添える、甘くない色鮮やかな菓子や果物」というデザートの姿も、実はさほど歴史の長いものではない。
デザートに起き始めた変化は、新たな食文化の一ページとなりうるのだろうか。知性を満たす!
五感で楽しむ!
昨年オープンしたここ「Kominasemako=コミナセマコ」はデザート専門のレストランだ。
コース料理の最後に出るデザートをアシェットデシェールだけを出す専門店が増えている。
メニューは約10皿でで構成する昼と夜のコースのみで、どの皿もデザートだ。
メニュー作りからサービスまで、パティシエの駒瀬奈美子さんが一人でこなす。
イチゴのコースなら、一皿目は「一番イチゴらしいイチゴ」。
脱水して味を濃縮させ、最も味の濃い表面を削り取ったイチゴを、柔らかいマシュマロ「ギモーブ」と生クリームに合わせる。
駒瀬さんは名古屋でお店を開き「せっかくなら一番いい組み合わせで食べてもらいたい」とコースも手がけ始め、この店につながった。
名パティシエのジャニスさんが近年力を入れているのは、デザートを使ってイベントなどで空間装飾を行う「エディブルアート」だ。
マシュマロで作った天井やチョコレートで描かれた絵を、来場者は食べることもできる。
「ただ皿の上にあるものを食べるだけでなく、アートになったデザートを見て触って、五感で楽しんでほしい」とジャニスさん。
「コミナセマコ」のコースは、素材の香り、色を皿ごと異なる形で表現する。
今、知性を満たす!料理とは五感で楽しむ!
越境するデザートの時代なんです!
料理の世界の進化は凄まじい!!
デザートと料理の境界がなくなったのが最大の凄まじさか??
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