この「ベガ・シシリア・ウニコ」がパリ万博で金賞を受賞し、一躍世界の銘醸地入!!
リベラ・デル・ドゥエロ!スペインの銘醸地2の紹介!ここがスペインNo. 1の銘醸地!
[スペインの銘醸地2] 銘醸地が集中する北部地区!
スペインを代表する銘醸地は、北部地区に集中しています。
<リオハ> リオハはスペインで一番ランクの高い生産地でフランスで言うならボルドー—–標高300-600mの土地は 葡萄の育成に最適な気候と土壌。
スペイン北部、エブロ川流域に位置して 「リオハ・アルタ」 「リオハ・アラベサ」 「リオハ・バハ」の3地域から構成されています。
北と南を二つの山脈で挟まれ、年間を通じて地域特有の温暖な気候をもたらすため、葡萄栽培に最適の生産地となっているのです。
<リベラ・デル・ドゥエロ> ベガシシリアで有名なこの地域のワイン。
濃い色をしていて、良く熟した果実の香りなど、香りが非常に豊かで、長期熟成により、タンニンもまろやか。
大変素晴しいワインに変化—-ボルドーワインに比肩するワインの銘醸地域—–今注目のリオハと並ぶ高品質ワインの産地です!!
<トロ> 突如出現したシンデレラ 「テルマンシア2004」は、P・P100点満点を獲得。
「トロ」は「リオハ」や「リベラ デル ドゥエロ」とはかなりタイプの違うワインを造り出しています。
リベラ・デル・ドゥエロよりは海抜が低く。
夏の気温が更に高くなり、葡萄の成熟が早く進むためで、ここで醸される
「テルマンシア」は樹齢120年のティンタ・デ・トロ(テンプラニーリョ)の古樹の名を冠したものです。

この葡萄ティンタ・デ・トロ(テンプラニーリョ)が「テルマンシア2004」を熟成!!
濃厚で洗練された味わいの、この高品質赤ワインが1990年代後半から、熱い注目を集めるようになりました。スペインワインはトロの時代です!
<ビエルソ> 近年特に注目の<ビエルソ>—–ウニコやレルミタのカリスマ生産者がビエルソに進出して<プリオラート>に続く話題の産地になろうとしています。
標高450-1000m、年間降雨量は600-800mmと比較的多く。
ここで育つメンシア種の葡萄はスペインのピノ・ノワールと言われ、繊細でエレガントなワインを熟成させます。
その 酸度の少ない葡萄がワインになると、フレッシュな酸味ながら、アルコール度数14%にまで到達することもあります。
<ナバーラ> ナバーラは「 山に囲まれた平原」の意味—- ピレネー山脈の麓に位置するナバーラは、永年ロゼワインの産地として有名でした。
近年独自のスタイルで、革新的な赤ワインを生み出し、その独自性が高く評価されています。
以上は私の著書「安くて美味しい赤ワイン2015年新版」から抜粋しました。
今日は、スペインの銘醸地 「リベラ・デル・ドゥエロ」について詳しく記述します。
マドリッドから北へ約160km、車で2時間。ドゥエロ川沿いに東西約100kmに渡って広がるワイン産地です。
イベリア半島中央に広がるメセタと呼ばれる高地にあり、標高は800m前後と高尾山より少し高い位置にあります。
少し話が逸れますが、ドゥエロ川沿いには、リベラ・デル・ドゥエロの西側(下流)に、ルエダ、トロと言った有名なワイン産地が点在しています。

ここがドゥエロ川を見下ろす「リベラ・デル・ドゥエロ」の葡萄畑です。
この川は、ポルトガルに入るとドウロ川と名前を変え、酒精強化酒で有名なポルトで大西洋に注ぎます。
ソムリエ試験によく出題される川で、とても大きな川を思い浮かべていたのですが、実際に見ると意外と小さな川でした。
リベラ・デル・ドゥエロを代表するワイナリーに「ベガ・シシリア」と「ペスケラ」があります。
「ベガ・シシリア」は19世紀創設の歴史あるワイナリー。

スペインワインの至宝「ベガ・シシリア」です。
地元のぶどう品種であるテンプラニーリョに、カベルネ・ソーヴィニオンなどのいわゆるボルドー品種と呼ばれるぶどうをブレンドさせたワインを作っています。
非常に評価が高く、ボルドーの5大シャトー並みの価格がついています。
チャールズ皇太子とダイアナ妃の結婚式のワインに選ばれたことでも有名です。
「ペスケラ」は、ボルドー品種をブレンドするというそれまでの常識を覆して、地元のぶどう品種であるテンプラニーリョを100%使用した革新的なワインを作ります。
このワインは、アメリカの有名なワイナリー経営者ロバード・モンダヴィの絶賛を浴びます。
その斬新なスタイルはスーパー・スパニッシュと呼ばれています。
我々が訪問したのは「CEPA21」というワイナリー。
リベラ・デル・ドゥエロへの玄関口である「アランダ・デ・ドゥエロ」と、リベラ・デル・ドゥエロの中心地である「ペニャフィエル」
のちょうど真ん中辺りにあります。
リベラ・デル・ドゥエロの有名ワイナリー「Emilia Moro」が展開する新プロジェクトだそうです。
アランダ・デル・ドゥエロからドゥエロ川に沿って、メイン道路を20kmほど走ると、突然左側に大きな建物が見えます。
近代的な建物で、ワイナリーというより、美術館といった感じです。
ワイナリーの周りには、巨大なぶどう畑が広がっていますが、訪れたのが2月だったので、茶色が広がるのみ。
英語のワイナリーツアーは予約が必要。
予約をしていなかったのですが、親切にも、急遽ミニ・英語ワイナリーツアーを、しかも無料でアレンジしてくれることに。
ワイナリーツアーの準備が整うまでの間、早速、ワインをテイスティング。
このテイスティングをした場所も近代的で、ワイナリーというより、IT企業の役員フロアーの受付の様でした。

これがリベラ・デル・ドゥエロの地図!ドゥエロ川の沿岸で標高約900mの高地!
リベラ・デル・ドゥエロ!1929年パリ万博で金賞を獲得!一躍世界の銘醸地に!
ワイナリーツアーは本当に「ミニ」でしたが、発酵から醸造までの工程を一通り見ることが出来ました。
やはり、印象は「とても近代的」だということ。
リベラ・デル・ドゥエロは1990年代頃から、多くの革新的なワインメーカーが海外やスペインの他地域から入ってきて、近代的な設備で斬新なワインを作っています。
最後は、ぶどう畑を見下ろすレストランで食事。
モダンとトラディショナルの2種類があり、モダンを選びました。
日本の懐石料理を思い起こさせる創作料理。
和のテイストを感じさせる器に、地元の素材を活かした料理が、少量づつ盛られて、次々と出てきます。
最後のデザートは、非常に創作的。
フランスパン、ソーセージ、スープ、チーズ、エビのアヒージョなどのアペタイザーにそっくりに見えるのですが、実は全てケーキなんです。
ベガ・シシリアに代表される伝統的なスペインワインと、ペスケラに代表される新しいスペインワインが混在する「リベラ・デル・ドゥエロ」。

これがリベラ・デル・ドゥエロの代名詞になった「ベガ・シシリア・ウニコ」です!
とても魅力に溢れた場所です。
以上はアメリカワインクラブからの記述です。
[D.O. リベラ・デル・ドゥエロ]
リベラ・デル・ドゥエロは、テロワール、微気候、そして上質で複雑な赤ワインを生み出す土地固有のブドウ品種との組み合わせに恵まれています。
標高が高く冷涼なこの地では、テンプラニーリョ
(ティンタ・デル・パイス またはティント・フィノとしても知られています)に皮の薄い、爽やかな酸味のある果実を与えます。

標高900mの高地で育つテンプラニーリョ=ティンタ・デル・パイスです。
そしてその果実が、若く美味しい、しかし素晴らしいグラン・レセルバにまで熟成する能力を持つワインをもたらすのです。
1982年のD.O.の創設をきっかけに、多くのブドウ畑で改植が行われ、小規模な家族経営から大規模な協同組合や単一畑を持つワイナリーまで。
あらゆる種類のワイナリーが近代的なワイン製造技術への投資を始めました。
同時に何世代もの間ブドウを育てワイナリーに売っていたブドウ栽培農家が自分たちの小さなワイナリーを造るようになりました。
D.O.統制委員会もその間、コンピューター化された収穫チェックや伝統的な農薬の代替品などの幅広い研究開発プロジェクトを奨励し、ワイン産業を支えました。
D.O.が新しく獲得したこの専門知識は、現在世界中で輸出されているワインの品質に大きな影響を与えました。
現在ペニャフィエル城にはワイン博物館があり、ブルゴスのアランダ・デル・ドゥエロにはワイン情報センターがあります。
[気候] リベラ・デル・ドゥエロのブドウ栽培を特徴づける特定の気候条件は、ブドウ畑の成長サイクル全体に大きな影響を与え、植物の成長とブドウの成熟に基本的な役割を果たします。
得られるワインの品質は、これらの特別な条件によって大きく左右されます。
リベラ・デル・ドゥエロの気候は、一般的に言えば、中〜少量の雨
(年間平均降水量として400〜600 mm)、乾燥した夏と長くて厳しい冬に加えて、四季を通しての顕著な気温差によって特徴付けられます。
大陸性気候の影響を受けた地中海性気候と言えます。
[地質および土壌] リベラ・デル・ドゥエロはイベリア半島メセタの北部に位置し、平らで大きな台地で形成され、一部は三次堆積物で覆われています。
これらの堆積物はシルト質または粘土質の砂の凹凸のある層、および石灰岩と石灰の両方が交互の層、さらには石灰質の固結体で構成されています。
中新世の間に形成されたドゥエロ河川流域はほぼ水平レベルを呈し、長期間に及ぶ浸食のために緩やかな起伏があるものの、ほぼ平らな高原です。
標高は高いところでは911mに達し、低い谷の部分でも750から850メートルの高さがあります。
[ブドウ品種] 激しい寒さはブドウの萌芽を遅らせ、夏の昼夜の激しい気温の変化は、成熟中の果実の完璧なバランスを実現します。
これにより、秋には素晴らしい品質のブドウが収穫されます。
1ヘクタールあたりの最大許容生産量は7,000キログラムで。
収量がこの許可された制限を超える区画からのブドウは、リベラ・デル・ドゥエロ原産地呼称で保護されているワインの製造には使用できません。
テンプラニーリョ(ティンタ・デル・パイス、またはティント・フィノとも呼ばれる)

これがドゥエロの葡萄「ティンタ・デル・パイス」です。
■特徴 非常に優れた適応力。葉柄洞は閉じており、葉の裏は傷つきやすい。双肩(房の両肩が張っている)で中サイズの房。
■官能特性 しっかりとした濃い色のワイン。ブラックベリーなどのような森の黒系果実の強い香りを持つ。タンニンは過熟した果実の場合は甘く感じられる。
酸味は中程度。
カベルネソーヴィニヨン ■特徴 良い適応力。葉柄はU字型に開いており、傷つきにくい。果実は小さい球形で、房はコンパクト。発芽が遅い。
■官能特性 ワインは酸が強くピーマンの香りが際立つが、熟成するに連れて黒系の果実の香りへと変化する。
タンニンは主張が強い。
メルロー ■特徴 中程度の適応力、結実が難しい、低生産性。葉は中型で葉柄洞は開いている。
裏側は傷つきやすく、葉柄は岩状。中程度の青みがかった果実で房は中サイズで緩やか。成熟は遅い。
■官能特性 中程度の酸味のワイン。
ナッツのニュアンスを組み合わせた黒系果実の香りが際立つ。タンニンは中程度。
マルベック ■特徴
中程度の適応力、生産性は低い。非常に大きな輪状の葉。
ギザギザの縁を持ち、葉裏は傷つきやすい。中型の房、緩い茎は赤みを帯びている。果実は小さい。
発芽は遅い。
■官能特性 酸の強いワイン、黒い果実の香りとバルサミコのニュアンスの組み合わせ。
タンニンは中程度。
ガルナッチャ・ティンタ ■特徴 非常に良い適応力。生産性は高く度数は低め。葉は楔型で繊細、葉柄洞は大きく、しばしばV字型に広がる。
中程度の房はコンパクトで、熟成は非常に遅い。 ■官能特性 熟したイチゴの香りが主な、香り高いワイン。
タンニンは中程度。
酸化能力が高い。
今日はスペインの銘醸地の内「リベラ・デル・ドゥエロ」について詳しく記述してきました。
リベラ・デル・ドゥエロは今現在スペインを代表する、いや世界を代表する銘醸地で、その名声は世界中に知れ渡っています。
このワインは嘗てはリオハのラベルで出荷していましたが、1929年パリ万博で金賞を獲得し、一躍世界にその名を刻み、世界の銘醸地に認められた瞬間でした!
この地は赤ワインを熟成させるテロワールが特に優れていて、葡萄の品種はテンプラニーリョ
(ティンタ・デル・パイス またはティント・フィノとしても知られています)はに皮の薄い、爽やかな酸味のある果実を与えます。
そのほかの葡萄もリベラ・デル・ドゥエロ特有の葡萄、ガルナッチャ・ティンタやマルベックも世界に誇れるブドウの品種です。
リベラ・デル・ドゥエロはドゥエロ川沿いの標高800mの高地にあって、その大陸性気候の特性を生かして
「ベガ・シシリア・ウニコ」や「ペスケラ」がリベラ・デル・ドゥエロを代表する赤ワイン!!
この投稿は2016年2月23日「スペインの銘醸地2」を全く新しく書き直し、2019年9月28日に新しい記事で投稿しました。
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