ベネチアの手仕事・余すことなく!ドルチェ&ガッバーナ!オートクチュール!ハイジュエリー、カーサコレクションンを、発表!

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サン・マルコ小広場で行われた「アルタ モーダのショウ」モデルはゴンドラに乗って海から登場した!


ベネチアの手仕事・余すことなく!ドルチェ&ガッバーナ!オートクチュール!ハイジュエリー、カーサコレクションンを、発表!

 

イタリアの高級ブランド、ドルチェ&ガッパーナが8月28日から3日間男女のオートクチュール=高級注文服と 

同ハイジュエリー、カーサ=家具 のコレクションンを、世界遺産の街ベネチアを舞台に発表した。

過去数回、顧客を招いてイタリアの国内外で数日間の盛大なショーと

ブラックタイのディナーを催し、そこで服を見た顧客から受注する取り組みを続けてきた。

新型コロナウイルス禍での年封鎖を経て9年ぶりの大規模なイベントとなった。

招待者500人のうち、350人は女性のオートクチュールにあたる

「アルタ モーダ」コレクションと男性の同「アルタ サルトリア」の顧客だ。

女優のヘレン・ミレンさんは金色の台の上に色石が散るコルセット、

サン・マルコ広場の風景がプリントされたシルクのスカートで現れ、目を引いた。

「購入する人々にとって着心地が良いとか、きやすいと言った事は意味を持たない彼らは一重に夢を見たいと願うもの。

オートクチュールでは技術や素材で自由に実験ができる。

その結果によっては既製服にも応用する」とデザイナーのドメニコ・ドルチェ氏とステファン・ガッパーナ氏は説明する。

コレクションを貫くテーマはベネチアだ。

ベネチアの宝である各種の伝統的な手仕事や素材を駆使した品々、風景を描いたプリントが披露された。

ムラーノガラスのシャンデリアのほか、ムリーナと呼ばれる各色のガラスからなる棒を

輪切りにした切片、ベルベットの布、サン・マルコ大聖堂のタイルの

モザイク、ベネチア圏の象徴ライオンの像、ダマスク織の花の紋柄――-。

これらが随所に取り入れられた。

アルタ モーダのショウでは初めての試みというクリスタルを使ったドレスや、

金糸を挟んだサンドイッチグラスで装飾されたビザンチン風柄のスカート、全身にムリーナの

柄や刺繍が施されたチューブドレスなど、華麗な服に身を包んだ

モデルがゴンドラに乗り、海から姿を表した。

一方、アルタ サントリアショー会場は中世につくられた造船所を改造した

「アルセナーレ」で、水面と舞台の高さをほぼそろえたランウエイが涼感を呼んだ。

ダマスク織の鮮やかなパンツ、ベネチアの風景をプリントしたシルクのカフタン風のロングシャツなどが登場した。

男性のハイジュエリーの会場はティントレットの天井画が見る者を圧倒するサンロッコ教会の学校だった。

ダイヤやルビーなどの石はほんのりした暗さが心地よいこの建物に展示され、妖しく光の筋を伸ばして人々を魅了した。

カーサコレクションは新プロジェクトだ。昨年1年間、自由に人に会うことができない状況で、

シチリアの華やかな色彩の馬車装飾をヒントに考案されたカーサコレクション!

ドルチェ&ガッパーナは封鎖解除後に友人や家族と自由に会える環境について時折、考えて話し合ったという。

シチリアの伝統的な馬車の小食のカレット、地中海、レオパードなどのデザインで同ブランドならではのコレクションとなった。

 

ミゼリコルディア学校の建物を使った同コレクションの展示は規模、展示内容が予測を遥かに超えていた。

会場1階で目に飛び込んで来るのはレオパード柄の巨大な敷物と

同柄のソファーや戸棚、化粧テーブル、壁紙、巨大なシャンデリア数店など。

長い階段を上がると今度は目が回るほど鮮やかなカレットの色と柄のインテリアが広がった。

5000点の部品からなるシャンデリアが4本天井から吊るされ、床にはカレットのにぎやかな

色彩のじゅうたんとタイルが敷き詰められ、壁面を巡るように同じ柄の収納用の箱形家具が列をなす。

多機能を兼ね備えた机と椅子のセットもある。

小ぶりのショーケースに収められたグラスや皿、フォークやナイフから

床面のタイルなど全て同じカレットの色と柄でそろえられた。

制作期間は1月からの6ヶ月間だったという。

カーサコレクションには、イタリア各地の30余の職人の工房との協業が見事に結実していた。

ガラスであればベネチアのムラーノのガラス工房、ベニーニ、オルゾーニといった

伝統的な工房にも頼み、1軒しかないというスエーデン刺繍に

似た特殊な織物については独占契約を結んだ。

政策を担当した建築家は「ソファーや椅子、机など家具の

上張は柄合わせなど細部のデザインに大きな注意を払った。

それはオートクチュールの服の製作過程にも通じると思った」と語った。

特にカレットの色や柄の家具には「柄合わせに裁断の工夫も必要で、服を作るかの思いだった」という。

合計130アイテム、グラスや皿については6種類に各デザインで

6色ずつ作られた。シリーズ最終となるため最終的には膨大な製造数になる。

産業が斜陽なベネチア、特にムラーノのガラス協会にとって

今回のドルチェ&ガッパーナのカーサーとの協業は大きな副音だ。

今後、オンラインと店舗の二本立てで販売されると言う。

少なくない数の商品の制作が見込まれる。

今回の取り組みが身を結べば、ベネチアガラスの手仕事は

部分的にプレタポルテにも応用され得るという。

オートクチュールも、ジュエリーも、カーサも、いずれも深く長い

イタリアの歴史の象徴として存在し今に至るイタリアの人文化の形である。

その裏にはただならぬイタリアの職人の力が存在していることを再認識した。   

矢島みゆき 日経新聞。

 

ではこれに関する研究をします!

 

 

ドルチェ&ガッバーナのファッションショーの裏側!

雹に襲われる!? ドルチェ&ガッバーナのファッションショーの裏側!ムラーノ島の数限られた職人がつくるヴェネツィアン・ガラスが、作品の上で昇華された!!

 

[雹に襲われる!? ドルチェ&ガッバーナのファッションショーの裏側]    

男性が装飾を楽しむ自由    

コレクションのファーストルック。

「アルタ・サルトリア」は毎年、世界中のさまざまなロケーションでお披露目される。

そして、その土地のエッセンスがコレクションにも反映される。

ヴェネツィアは、その長い歴史を通じて死に絶えることのなかった奇跡の街であり、その美を

探求せんとする人智にとっては、この街そのものが一個の、生きて呼吸するモニュメントである。

その美は、自分の目で見て、手で触れて、感じなければならないものとしてある。

ドメニコ・ドルチェがショウの前に、「愛は(デジタルの)テクノロジーではありません。

ヴェネツィアもテクノロジーではないのです」といみじくも語ったように。

今回のコレクションには、そんなヴェネツィアらしさとクラフツマンシップへの敬意が詰まっている。

セーターやジャケット、ガウンには大運河にかかる白い大理石のリアルト橋が

刺繍で描かれ、教会や宮殿といった名所がビーズやストーン、ガラスで表現された。

また、コレクションを通して、ヴェネツィアの小さな島、ムラーノ島の数限られた

職人がつくるヴェネツィアン・ガラスが、作品の上で昇華された。

骨の折れるような手仕事で、サン・マルコ寺院のファサードを再現したモザイク画まで登場した。

ステファノ・ガッバーナとドメニコ・ドルチェが2015年に「アルタ・サルトリア」を始めた当時、

宝石のような華美な装飾を用いた男性用オートクチュールを仕立てるブランドは数少なかった。

オスのクジャクがカラフルなように、人間の男性も豪華な装飾に興味を示すものである。

フォーマルウェアとコスプレのあいだを行き来する「アルタ・サルトリア」において、デザイナーの2人は、

シルクやゴールドといった煌びやかな素材がもたらす官能と快楽に耽溺する自由を男性に与えたのだ。

ショウが終わり、雨に濡れたゲストたちの衣服が乾いてきたころ、突然の嵐に

さらされた服の安否についてデザイナー2人に訊ねたゲストがいた。

どれほどの損害があったか把握していないが、ショウを続行したことに後悔はない、と2人は答えた。

「私たちは、やると決めたことは、必ずやります。それは愛があるからです」とドルチェはいった。

時代が変わっても、あれこれの議論がかまびすしく巻き起こっても、ドルチェ&ガッバーナを心から愛している人々は屈しない。

それはヴェネツィアが嵐に負けないのと似ているかもしれない。

「愛は名誉をもたらしません」とドルチェは続ける。

「しかし、大事なのは、まさに愛であり、なくならずにとどまるものこそが大事なのです」。

文・ジャコポ・ベドゥシ     

Yahoo ニュース より。

 

 

[ドルチェ&ガッバーナ イタリア・ヴェネツィアにて豪華絢爛なショーを開催!

[ドルチェ&ガッバーナ イタリア・ヴェネツィアにて豪華絢爛なショーを開催!!!

 

[ドルチェ&ガッバーナ イタリア・ヴェネツィアにて豪華絢爛なショーを開催!]    

ドルチェ&ガッバーナは、イタリア ヴェネツィアにて、8月28日~30日の3日間にわたり、

アルタ モーダ コレクション(女性用高級仕立服)、アルタ サルトリア コレクション(男性用高級仕立服)、

アルタ ジョイエッレリア コレクション(ハイジュエリー)、そして

新プロジェクトであるカーサ コレクション(ホーム コレクション)を発表した。

計り知れない美しさを秘めた街を会場に選んだデザイナー2人は、

「相反する魅力」が完璧に調和したヴェネツィアは自分たちの夢であり、

訪れるたびに特別な感情がこみ上げると語る。

街や文化への想いが込められた、夢のようなコレクションの数々がここに誕生した。

国立マルチャーナ図書館とドゥカーレ宮殿に囲まれたサン・マルコ広場にて

発表されたアルタ モーダ コレクション。ヴェネツィアの風景が描かれたドレスや、シルク、刺繍などの

希少なファブリックで彩られたルックをまとったモデルたちが、

ゴンドラに乗って海から到着するという演出でゲストを楽しませた。

造船業の中心地として栄えた、ヴェネツィア国立造船所の

水上にランウェイを作り発表された、アルタ サルトリア コレクション。

水のきらめきが、卓越したクラフツマンシップによってつくられた

ルックに映り、忘れられないほどの美しい夢を与えてくれる。

さらに、ウィメンズ、メンズのアルタ ジョイエッレリア コレクションも、

ドゥカーレ宮殿とスクオーラ・グランデ・ディ・サン・ロッコにてそれぞれ発表された。

ヴェネツィアの歴史と文化を象徴する場所で展示される

煌びやかなジュエリーや時計は、まさに芸術品を思わせる。

また、今回新プロジェクトであるカーサ コレクションもお披露目された。

「ファット ア マーノ(ハンドメイド)」へのゆるぎない愛を示したコレクションは、

ブランドのアイコニックなモチーフでもあるレオパードや、

イタリアの伝統的なカレット模様があしらわれた家具などのプロダクトが多く登場した。

会場にはグローバルアンバサダーのキティ・スペンサーをはじめ、女優・歌手のジェニファー・ロペスや

女優のヘレン・ミレン、俳優のヴィン・ディーゼルなど多くのセレブリティが足を運び、華を添えた。

PRITImES より。

 

 

「ドルチェ&ガッバーナ」デザイナーデュオが語る メンズ・オートクチュールへの情熱!

「ドルチェ&ガッバーナ」デザイナーデュオが語る メンズ・オートクチュールへの情熱!!

 

[「ドルチェ&ガッバーナ」デザイナーデュオが語る メンズ・オートクチュールへの情熱]    

「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」の男性用オートクチュール、

“アルタ サルトリア(Alta Sartoria)”の最初のコレクションがミラノで発表されたのは6年前のことだ。

創業者兼デザイナーデュオのステファノ・ガッバーナ(Stefano Gabbana)とドメニコ・ドルチェ(Domenico Dolce)によると、

「ドルチェ&ガッバーナ」のオートクチュール顧客の半数は男性で、アジア、北アメリカ、ヨーロッパ、インド、ロシア、

そしてメキシコやブラジルといった南アメリカ地域に200人以上の顧客を抱えており、これまでに

イタリアの各都市に加えて米国、日本、メキシコでもクチュールイベントを開催してきた。

中国とは2018年11月にステファノのインスタグラム(INSTAGRAM)アカウントに端を発した

スキャンダルによって関係に亀裂が入ったが、関係改善に努める中でブランドの収益は回復しつつあり、

イベントの開催も行っている。そこで今回は、デザイナーのステファノと

ドメニコにメンズのハイファッションについて米「WWD」がインタビューした。

「WWD:あなたたちにとって、“アルタ サルトリア”とはどういうものか?]  

ドメニコ・ドルチェ(以下、ドメニコ):“アルタ サルトリア”は単に

かっこいい服のファッションショーというわけではない。

その瞬間、歴史、関係性、食べ物、イタリアについてなど、全てのものが詰まっている。

プレタポルテはファッションだが、クチュールはライフスタイルだ。

顧客と会話をすることで、彼らが特別な日や自身のライフスタイルにおいて何を必要としているのかを理解したい。

“アルタ サルトリア”のコレクションは、そうした会話を始めるための提案のようなものだ。

例えばある顧客は、60年代風のスキー用ジャンプスーツを作って欲しいと打診してきた。

私はガッバーナと共にこの仕事を引き受けて、当時を彷彿とさせるストレッチの効いたウール素材を調達した。

私の父はテーラーだったが、この仕事は単なる服屋ではなく、顧客の夢に携わる仕事だと常々思っている。

「WWD:15年に“アルタ サルトリア”をローンチしたきっかけは?」   

ステファノ・ガッバーナ(以下、ステファノ)&ドメニコ:女性用オートクチュールの“アルタ モーダ(Alta Moda)”は、

ドルチェ&ガッバーナ」のセカンドラインである「D&G」を休止する決断に至るまでの間、

何年もかけて検討を重ねてきた重要なプロジェクトだった。

そうした流れで、12年7月に伊シチリア島のタオルミーナで“アルタ モーダ”を、

15年1月にはミラノで“アルタ サルトリア”のコレクションをそれぞれ初めて発表した。

歴史を振り返ると、上流貴族や王子、マハラジャなど、男性たちは常に特別な瞬間に特別な衣服を選びながら時を刻んできた。

そこで“アルタ サルトリア”では、「ドルチェ&ガッバーナ」のDNAと価値観に基づいた提案を行うことで、

男性のヘドニズム(快楽主義)や独自性に対する欲求を満たしたいと考えている。

「WWD:“アルタ サルトリア”はすぐに軌道に乗ったか?」    

ステファノ&ドメニコ:すぐに軌道に乗り、素晴らしいフィードバックを得ることができた。

プレタポルテの上顧客から声がかかったり、“アルタ モーダ”の女性顧客の夫から注文が入ったり、口コミで広まっていった。

「WWD:クチュールショーをどの程度重視しているか?」   

ステファノ&ドメニコ:私たちにとって、“アルタ モーダ”と“アルタ サルトリア”はイタリアそのものだ。

単なるショーではなく、交流や共有の場でもある。

そこで顧客として知り合った人びとが、数年後には会うのがとても

楽しみだと思える友人となった。彼らとは深いコミュニケーションを取っている。

“アルタ モーダ”のショーでは、イタリア都市の芸術、文化、職人技から食に至るまでの卓越性に触れている。

それぞれのショーには物語があり、人生に与える影響の付加価値となっている。

「WWD:カップルが2人でオートクチュールの買い物をすることも多いのか?」   

ステファノ&ドメニコ:カップルの顧客も多いが、“アルタ モーダ”の世界観に惹かれる若者が多いのも興味深い。

顧客の息子や娘からイベントに参加したいと言われることも多く、喜ばしい限りだ。

「WWD:男性向けのオートクチュールの人気が高まっていることについてどう考えているか?

また、昔のオーダーメードスーツとは何が違うのか?」   

ステファノ&ドメニコ:オーダーメードに関しては批判的な立場だ。

オーダーメード製品は仕立てがいいが、産業化されている部分も多い。

“アルタ サルトリア”のプロジェクトはその点で大きく異なっている。

私たちは、アトリエやテーラーを含むわれわれのチームと顧客との親密な関係性を重視している。

会話の中から顧客の世界観を知り、彼ら自身も自分についての

新しい何かに気付ける、というのは非常に面白いことだと思う。

「WWD:男性用のクチュールで最も人気の高いカテゴリーは何か?」   

ステファノ&ドメニコ:通常、男性顧客はトラディショナルなスーツを求めて“アルタ サルトリア”を訪れる。

ディテールのこだわりこそあるかもしれないが、皆クラシックなものを欲しがっている。

しかし、ひとたびリラックスしてくつろいだ気分になると、彼らの個性やヘドニズムが顔を覗かせて、

スポーツの世界のような情熱と共に洋服やアクセサリーの要望を伝えてくれる。

“アルタ サルトリア”はある意味ファッションではなく、私たちを常に

技術的かつ創造的な探求の世界へと導いてくれる挑戦であると考えている。

「WWD:メンズのオートクチュールならではの特別なテクニックやスキルはあるか?」   

ステファノ&ドメニコ:“アルタ モーダ”と“アルタ サルトリア”は実験のようなものだ。

これまでにアトリエを拡張し、専門性の高い従業員を集めてきた。

“アルタ モーダ”ではイタリアの優秀な職人にもスポットを当てており、

ショーの開催都市では特殊な技術やそれを用いた製品があるかをリサーチしている。

例えばシチリア島のモンレアーレでショーを行った際には、レザー、ブロケード、スパンコールなどの

異なる生地や素材を織り合わせるモザイクの技法に取り組んだ。

また、ミラノのアンブロジアーナ図書館でコレクションを発表した際には、

絵画に写し出された感情表現を衣服に再現するための技法にも取り組んだ。

「WWD:男性は特別な日のためにオートクチュールをオーダーすることが多いのか?」    

ステファノ&ドメニコ:“アルタ サルトリア”の背景には“特別感”というコンセプトがある。

私たちは、ユニークかつ他では再現することのできない唯一無二の衣服のみを作っている。

特別な日に着る衣服を求めて“アルタ モーダ”を訪れる女性顧客とは違い、

男性顧客は自分のライフスタイルや夢が詰まった衣服を求める傾向にある。    

WWD より。

 

 

ブーツの形をしたイタリア半島のつま先部分、その蹴り出した先はシチリア島、北にはローマ時代から風光明媚なリゾート地として好まれたカンパーニア州が君臨し!

ローマ、ベネチア、ときどきイタリア! ブーツの形をしたイタリア半島のつま先部分、その蹴り出した先はシチリア島、北にはローマ時代から風光明媚なリゾート地として好まれたカンパーニア州が君臨し!

 

[ローマ、ベネチア、ときどきイタリア]   8月の終わりに、カラブリアへ行った。

 かつてギリシャ人たちが新たな土地を求めて辿りついた場所、その後、

ローマ人、ノルマン人に征服されたあとはドイツ系神聖ローマ皇帝、フランス、スペイン・・・

と支配者が次々と変わったこの地方は実は、何世紀も前にアルバニアから多くの移民を迎え、

今もなお彼らの末裔がコミュニティを形成していることを、カルミネ・アバーテの本で知った。

ブーツの形をしたイタリア半島のつま先部分、その蹴り出した先はシチリア島、

北にはローマ時代から風光明媚なリゾート地として好まれたカンパーニア州が君臨し、

東には、昨今すっかりメジャーな観光地の仲間入りを果たしたプーリア州が控える。

カラブリア州はそのいずれとも異なっていた。

「つま先」のほんとの先っぽにあるレッジョ・カラブリアには一時、仕事で何度も来ていたが、

それももう10年以上もごぶさたのまま、それ以外の場所は全く未知の世界だった。

最寄り駅から車で、30分ほど走っただろうか。

丘陵地帯に立ち並ぶオリーブの木々の間を抜けた丘の上に、その宿はあった。

ぐっと広く抉られた谷の向こうには、広げた両手に囲まれたような湾が見える。

見晴らし抜群のその場所で、古くからあったオリーブの搾油所が

大幅に改築され、心地よい宿に生まれ変わっていた。

このあたりは、「つま先」の土踏まずのあたり、つまり、東西の幅がぐっと狭まっているところらしい。

アバーテのいうところの、まさに「二つの海のあいだ」にあたり、昼間は

海からの風が、夜になると海に吹き下ろす風が気持ちいい。

さらに、目の前に広がるティレニア海からの風と、背後の山を超えてイオニア海からやってくる風とが、

細長く伸びた半島の中央を走る山脈の上で出会い、雲が生まれ、雨が降る。

南イタリアの中では例外的に雨に恵まれた土地で、緑が濃い。

規則正しく並んだオリーブ畑の向こうには、種の多様性に富んだ緑豊かな原生林が広がる。

この林の中で取れるポルチーニ茸は、一段と香り高くおいしいのだという。

それにしても、オリーブの木というのは、なんと美しく、頼もしく、力強いのだろう。

照りつける太陽の光を遮るには、あまりにも細く、頼りないような葉が、無数に重なり合うことで優しい木陰を作る。

黒く、頑丈な幹から伸びる枝は、その葉と同様に柔らかくしなやかで、

風が吹くたびにゆさゆさと葉と実をつけたまま揺れる。強すぎる風は受け止め、

ささやかな風は増幅させる。地に構えた幹は、どっしりと骨太かと思いきや、

思いの他、ほっそりと若木だったり、かと思うと、樹齢を重ね、朽ちて大きな穴が開いていたり。

いったいどうやって、この豊かな枝を、すずなりの実を支えているのだろう?

そんなオリーブに囲まれたプールサイドは極楽至福。

朝はたっぷりのフルーツに手作りジャムと甘いパン、サラダ中心の昼食に、

夜はシンプルながらも毎日工夫を凝らした地元ごはん、と、

食っちゃ寝生活で体重はともかくとして、心ばかりはどーっとデトックスしてリラックス。

夜は満天の星空に、ただただため息をついたのだった。

今年のオリーブ一番搾りができたら、送ってもらわなくちゃ。

すてきな旅に誘ってくれたSさん、ありがとう!    

eXeite burog より。

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ABOUTこの記事をかいた人

私はかなり高齢な建築家です。出身は伊豆の湯ヶ島で多くの自然に触れて育ちました。少年時代の思い出も記事になっています。趣味が多くカテゴリーは多義に渡ります。今は鮎の友釣りにハマっています。自然が好きで自然の中に居るのが、見るのが好きです。ですので樹木は特に好きで、樹木の話が多く出てきます。 電子書籍作りも勉強して、何とか発売できるまでになりました。残り少ない人生をどう生きるかが、大事です。