「ひとり出版社」の愉楽!売れなければつぶれる!真剣勝負が新鮮な本を生む! 根源的な本を目指す!フットワークと決断の速さ!

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「ひとり出版社」の愉楽!売れなければつぶれる!真剣勝負が新鮮な本を生む!

「ひとり出版社」の愉楽!売れなければつぶれる!真剣勝負が新鮮な本を生む! 根源的な本を目指す!フットワークと決断の速さ!

 

3月に出版された「よるくまシュカ」=エミリー・メルゴー・ヤコブセン作、中村冬美訳 という絵本が売れている。

5000部の初版在庫は全て消え現在一万部を増刷中。

新作絵本の販売部数はふつう3000部前後というから、この本の勢いがわかる。

主人公であるクマのシュカは夜の森へと旅に出る。読者はクマと一緒にあくびや深呼吸をするうちに深い眠りに誘われる仕組みだ。

作者は幼児教育と呼吸法に詳しい元保育士の先生で、2018年にデンマークで出版されベストセラーになった。

寝かせしつけのため大人が読み聞かせる大判本と、子供自身が読む小さなダイジェスト版の2種類を用意した点も面白い。

版元の百万年書房=東京・渋谷 は代表の北村修一が1人で運営する会社だ。

中堅出版の太田出版=東京・新宿 で長く編集長を務め多くの本や雑誌を手掛けてきた。

50歳を前に年齢的に現場を離れざるを得なくなり退社した17年に今の会社を立ち上げた。

渋谷駅に近いマンションに家族と住み編集も打ち合わせもここで行う。

絵本も翻訳も今今回が初めてだ。3年半で作った本は21点。

愛国心との正しい付き合い方。神様とは何か。恋人が病気で倒れた女性の心の日記。

恋愛写真集。

菜食料理の作り方。

サブカル文化の詳細な年表――。

分野はバラバラで著者の大半は無名に近い。

ただし人にとって根源的な問題を扱い、長く売れる本を目指す点は共通する。

2ヶ月に1点ペースの本作りで「自分と家族は十分、食えています」と笑う。

零細出版社は昔からある。

娯楽が少ない時代には、出版は今のITのように参入しやすくもうかる商売でもあった。

しかし今、試乗は縮小し大手はヒットキャラクターの版権で稼ぐ時代だ。

そんな逆風の中、ユニークな「ひとり出版社」が続々誕生している。

エトセトラブックス=東京・世田谷 は19年、河出書房新社の元編集長がフェミニズムをテーマに立ち上げた。

エトセトラブックスは19年、河出書房新社の元編集長がフェミニズムをテーマに立ち上げた!

性差別に抗議するフラワーデモの記録などを出版シフェミニズムの専門書点も仲間と開店した。

Book&Design=東京・台東 はデザイン専門誌「デザインの現場」の元編集長が18年、浅草で始めた。

アートとデザインの本を作りギャラリーも運営する。

東京・吉祥寺 の夏葉社はひとり出版ムーブメントの火付け役で09年創業。

日本の図書館活動の貴重な記録「移動図書館ひまわり号」=前川恒雄著 を復刻するなど良書を手掛け、過去11期のうち大半が黒字だったそうだ。

「ひとり出版社」の楽しさとは何だろう。

北尾さんは「人生で今が一番ストレスがない」という。

自分で全てを決めるから企画会議がない。

当然、企画書も不要だ。「うちの本は、普通の出版社の会議なら否決される本ばかりです」。

著者への執筆依頼書も書いたことがない。

写真展に出かけて感動した会場撮影者と話し込み、その場で本作りを依頼する言った具合だ。

有名な作家に「始めまして」と執筆を依頼する多くの編集者とは逆をいく。

フットワークの軽さ、決断の速さ、ジャンルを固定されない自由さはひとりならではといえる。

もう一つは「リスクを負うことで著者と同じ立場に立てる」点だ。

売れなければ会社が潰れるかもしれないと思うと著者との交渉は常に真剣勝負となり、新鮮な本が生まれる。

「今思えば会社員時代はまだ甘かった」と北尾さんは振り返る。

社会環境もひとり出版社を後押ししている。本の告知や著者の紹介などはネットでできる。

各地に独自の品揃えを目指す書店が誕生しており、イベントなどを通じ本好きの交流の場になっている。

こうした流通と顧客と信頼関係を築くことは、長い目で見てひとり出版社には強みになる。

市場が縮む中で、いつからか誰かの悪口を掻き立てる本が店頭で幅をきかせるようになった。

手軽に作れ、目先は売れる。書店はいつの間にか悪意に満ちた空間になってしまった。

そうした出版ビジネスからは感じ取りにくい本への愛情が、ひとり出版の作品からは伝わってくる。

石鍋仁美 鈴木健撮影  日経新聞。

 

ではこれらにまつわる関連記事を研究します。

 

 

ユニークな「ひとり出版社」が続々と誕生しているらしい!


「ひとり出版社」に思うこと!ミチクサ先生・「文学というもんは何の役に立つんかね?!!

 

[「ひとり出版社」に思うこと]   

日経新聞に「The STYLE」という経済新聞には似合わない週一の特集記事があり、何時も楽しみに読んでいる。

今週の「Culture/文化時評」には〈「ひとり出版社」の愉楽〉と題して東京の自宅で一人で出版社を運営する人が紹介されている、

いまインターネット花盛りで活字出版市場は縮小しているなか、ユニークな「ひとり出版社」が続々と誕生しているらしい。

もともと中堅出版社で編集者だったが、年齢的に現場を離れざるを得ない状況で、退社していまの会社を立ち上げた。

対象とする分野はバラバラ、著者も無名のなかで長く売れる本を目指す。

2ヶ月に1点のペースの本作りで「食えている」らしい。「人生で今が一番ストレスがない」という言葉が印象に残る。

然し売れなかったら倒産すると云うプレッシャーを背負っているのは間違いなく

それが良い方に作用するか、悪い方に作用するか気持ち次第のところが有るに違いない。

私は家電業界に職を得て定年まで勤めたが、退職後の暫くも別の家電会社で

アドバイザーをして、終始工場サイドで云わば理系の仕事に携わってきた。

いま振り返って見ると、機会があればやりたかった仕事の一つが文系の、

本に関係する仕事で、特にここに出てくる「ひとり出版社」は今さら遅いがとても興味がある。

まあ歳をとった者の勝手な妄想とも云えるが、自分の好きな歴史などの分野で、

世の中に問えるような本作りが出来たら面白そうだなとはつい思ってしまう。

◎我が家の廻りに植えているガザニア(くんしょうぎく)、図鑑に書いてある通り、朝が来ると徐々に花開き、夜は閉じる。    

[This is Naomi ~ 知って欲しい私のこと]    

テニスの大坂なおみ選手が自身の思いをつづる寄稿「This is Naomi~知って欲しい私のこと」の第一回が日経新聞に掲載されている。

大坂なおみ選手のことは今さら説明は要らないと思うが、私も応援しており、「日本の誇り」の一人だろう。

昨年の黒人差別反対アッピールは世界中の共感を呼んだ。

大阪なおみ選手の、昨年の黒人差別反対アッピールは世界中の共感を呼んだ!

寄稿文の冒頭「1997年私は大阪で日本人の母とハイチ人の父のもとに生まれた」とある。

私が日頃疑問に思っていた大坂選手の日本語について、「姉、母、セラピストとは時々日本語でも話している。

ただ、公の場で細かいことについて日本語で話すのはちょっと不安~~~だから

記者会見では日本語の質問(理解はしています)に対しても英語で答えることにしています」とあり、現状が理解出来た。

日本に関わる〈いいな!〉と思えた箇所を抜粋してみた。

「振り返って見ると、我が家は日本、ハイチ、米国の文化が入り交じっていた。

世の中そういうものだと思っていたけれどーーすくなくとも私たちにとってそれが普通だったけれどーーそんな家族は珍しい、ということが今ならわかる。」

「3つの文化が融合したのが私であり、そのどれもが私にとって同じくらい貴重なもの。

コツコツ頑張る自律の精神、礼儀正しさ、きれい好きなところ、ファッションの好みは日本的な面でしょう。」

「日本は私の人生と私自身を形づくってきた大切な要素。

私は私であることに誇りを持っているし、今夏、日本代表として五輪に出場することをだれよりも誇りに思っている。

みなさん、ぜひ応援してください!」

今後も随時掲載されるらしいがとても楽しみにしている。

◎昨日はホームコースでいつものメンバーとコロナ対応ゴルフ。今朝同級生からLINEでマスターズの状況連絡がありそれにも先ほど返信したが、スコアーは45、47、92、数回のアプローチミスが悔やまれる、練習不足?体力低下?

コースの八重桜が満開コース越しに金剛山を望めるこの位置が私の一番のお気に入り、何時来ても気持ちが大きくなる。

コース越しに市内方向を見る。遠くに一番高いビルがあべのハルカス。

[ミチクサ先生・「文学というもんは何の役に立つんかね?」]    

日経新聞に連載中の作家・伊集院静さんが、夏目漱石を主人公に書いている小説「ミチクサ先生」では、

親友・正岡子規が既に亡くなり、漱石は丁度、政府派遣の英国留学を終えて帰国した。

家族の出迎えを受けるが、東京新橋駅へ向かう汽車中で岳父(がくふ・妻の父)から素直で真剣な質問を受ける。

「文学というもんは、特に英文学は何の役に立つんかね?」

この質問:「○○は何の役に立つ?」は文学に限らずあらゆる分野の学びや活動に共通のもので、

これにどう向き合うか色々考えたりした人が私を含めて多いに違いない。

伊集院静さんは夏目漱石にどう答えさせるか、連載紙面をとても注目して2回読んでしまった。

その答えにつながる部分を抜粋すると、「岳父さん(おとうさん)、文学を学び、

この文学を論じようとする時に、今、岳父さんのおっしゃった疑問がまずあるのです。

私もそうでしたし、異国で学んだ最初がそれでした」

「書物を読みますと、あらゆる学問には必ず、その問いに似たものがあります。

何の役に立つのかというのは、何のためにか、という問いと共通しています。

しかしそれは言い方の違いであって、大切なのは答えです」

「今の私にはこう答えるしかありません」

「それは自分の発見です。

~~~シェークスピアを二年間学びました。

そうして、そこに登場する人たちの、悲しみ、喜びを自分のことに置きかえるようになりました。

そこに、自分の悲しみ、喜びを感じることがありました。

それが自分の発見のはじめでしょう」無頼派とも云える伊集院静さんにしては、優等生に過ぎる答えを

漱石に語らせている気がするが、確かに「自分の発見」は答えの一つかもしれない。

私の答えの一つは「たまたま何かの役に立てばそれに越したことはありませんが、すぐに役に立たなくてもいいのです。

それを学んだり知ること自体に価値があるのですから」

[評伝「毛利元就」と周南・鹿野の江良(えら)氏]

岸田裕之著「毛利元就」ミネルヴァ日本評伝選、を読み進めている!    

4月8日のこの日記に書いたように岸田裕之著「毛利元就」ミネルヴァ日本評伝選、を読み進めている。

周防国(すおう・山口県)陶隆房(すえたかふさ・後の晴賢)は天文20年(1551)9月1日、

主君大内義隆を長門国(山口県)・大寧寺(たいねいじ)に討ち果たし、その後安芸国(広島県)にあった

毛利元就を味方に引き入れるべく折衝が始まっていた。

この評伝のなかで、同年9月7日隆房奉行人(ぶぎょうにん)

・江良房栄(えらふさひで)が当時安芸国国衆(くにしゅう:豪族)天野氏に宛てた書状が紹介されている。

その概略は・9月1日大寧寺で大内義隆が自刃した。

・大内氏の後継者として九州・大友氏から晴英を迎える。

・これらのことは安芸国衆連合の盟主・毛利元就から伝えられる。

江良氏は大内氏の重臣の一人で陶氏の謀叛に加担したことが分かり、陶方でも中枢で重要な執行役を担っている。

実はこの評伝を読む少し前に、山口県周南市に住む同級生から、この江良氏の居館跡地に咲いている

立派なしだれ桜の新聞記事を、LINEで送ってもらっていたので、その巡り合わせにビックリした。

江良房栄はその後、陶隆房に討たれ粛清される。

山口県下関市生まれの作家・古川薫さんの作品「毛利元就とその時代」では、

江良房栄は陶氏と毛利氏が対立すると毛利方へ寝返ろうとするが、戦後の報償で折り合わなかった。

毛利元就は陶方に江良氏裏切りの情報を流し、これを信じた陶隆房は江良房栄を急襲し自刃させたと書かれている!

この為、毛利元就は陶方に江良氏裏切りの情報を流し、これを信じた陶隆房は江良房栄を急襲し自刃させたと書かれている。

周南市ホームページにある、市が調査復元予測した地図を見ると、

江良氏の居館は周南市鹿野地区にあり、ほぼ65m四方の広さで、土塁、堀で守られ三方に虎口(ここう:出入口)を持つ立派なものである。

また後背地には別に江良氏の持ち城・藤掛山城が有ったといわれる。

大内氏の山口居館からも近く、その時代には余程重きを置かれていたことがうかがえる。

大内氏に謀叛を起こした陶氏にとって、江良氏は煙たい存在であったのかも知れない。

◎ソメイヨシノが終り八重桜の時期になっている。

近所の散歩道端、近くで見る方が八重桜の花びらがきれいに見える。  

Hatena Blog より。

 

 

 


一つは、「家計費を持ち出さないこと」。二つ目は、「借金をしないこと」である!

一人出版社 出版メディアパルの舞台裏! 一つは、「家計費を持ち出さないこと」。二つ目は、「借金をしないこと」である!

 

[一人出版社 出版メディアパルの舞台裏]   

小さな出版社の夢と本の未来を考える旅  

出版メディアパル編集長 下村昭夫     

第二部 一人出版社の夢と現実

■出版社を始める準備

 一人で、出版社を始めるためにいろいろな準備が必要であった。

編集者歴42年といっても、企業運営は未経験である。

最近流行の「一人でも会社が作れる」ではないが、株式会社にすることも、有限会社することもできる。

しかし、出版メディアパルの場合には、「72歳まで10年間で50冊発行できればよい」という、

やや時限会社的位置づけなので、あえて「個人会社」のままでスタートした。

個人会社では、社会的信頼度がないのが欠点といえるが、どこにも登録の必要もなく、

株主を募る必要性もなく、誰にも迷惑をかけずにスタートできる気楽さがあった。

定年後の「やや道楽的」会社である。

50点の「本の旅」を楽しむために、戒めにしていることが二つある。

一つは、「家計費を持ち出さないこと」。

二つ目は、「借金をしないこと」である。

現在の出版界の現状では、うまくいっても資金回収は半年後ということになる。

仮に、退職金1000万円を投資したとしても、5冊も本を出せば、

小さな資金はあっという間になくなってしまう。

幸いなことに、日本エディタースクールの講師依頼や『毎日新聞』メディア欄の連載、

『新文化』紙の連載などがあり、初期活動には、十分な資金調達が可能となり、

自己資金ゼロの出版メディアパルは、2003年4月に順調に滑り出した。

出版物を出版流通ルートにのせるためには、まずは、日本図書コード管理センター

(〒162-0828東京都新宿区袋町6 日本出版クラブ2F、TEL:03-3267-2301)から、

「出版者コード」を取得しなければならない。

10年計画で50点という出版計画を明示し、6桁の出版者コード「902251」を取得した。

この登録料金は1万8000円である。

次に、書籍JANコード(バーコード)の利用も申請し、この手数料は、

売上げ規模によって5段階に分かれているが、

Eランク(売上げ規模1億円以下)で申請、3年間の貸与料金1万円を支払った

(その貸与期間が切れ、06年9月に更新手続きを取った)。

なお、日本図書コードは、2007年1月から、13桁コードへ移行することになる。

そのための協力金(国際分担金)が必要になる。

■取次口座の開設

 最大の難関は、取次口座の開設である。

現在の出版流通の現状では、取次(販売会社)との新規取引の開始には、大きな壁がある。

仮に、大手の取次と新規取引の口座が開設出来たとしても、小規模出版社の取引条件は、極めて悪いのが常識である。

ある大手取次の「新規取引申請書」が手元にある。

「仕入正味65掛」「委託」「7ヶ月後の精算」「35%返品保留」「5%の歩戻し」などとなる。

これでは、7ヵ月後に代金が入ってきたとしても、返品率40%と想定して、

定価換算で50%(ほとんど製作原価に近い)の資金回収がやっとということになり、

手持ち資金が豊富でない限り、小部数の専門書の発行には無理がある。

出版メディアパルの場合には、幸運なことに地方・小出版流通センターのお世話になることができた。

1976年、地方出版社や小規模出版社の出版物の取次ルートへの流通を保障することを

目的に設立された地方・小出版流通センターは、06年で30周年を迎えた。

現在、1082社の出版社と口座を開設しており、05年には、543社3651点の出版物を

出版流通に供給している。買切・注文制を前提に、一定規模の書店には、委託販売もしている。

直接取引の書店のほかに、トーハン・日販・太洋社・大阪屋・栗田などの

大手取次帖合の50社ほどの書店に配本していただいている。

TRC(図書館流通センター)の役割も大きい。

地方・小出版流通センターから太洋社を通じての取引になるが、

30週間の見本展示をしていただけ、多いときには120冊、少ないときでも40冊程度の販売実績となる。

販売率の実績は、よいときには90%以上、平均で78%を維持している。

 

 

大切なことで、怠りがちなのが費用の帳簿付けである!頭を悩ます返品と在庫問題!

大切なことで、怠りがちなのが費用の帳簿付けである!頭を悩ます返品と在庫問題!

 

■資金の管理

次に必要になったのが、読者への通信販売による代金回収のための郵便口座の開設であった。

これは「指定の振込用紙」の製作費など若干の費用が必要であったが、ほとんど、費用がかからなかった。

この口座は、地方・小出版流通センターからの売上代金の振込みにも使用している。

同様に、専用の銀行口座も開設する必要があったが、従来から、

使用してきた個人口座をそのまま利用することにした。

銀行口座は、おもに印刷代金や印税などの支払金の振込みや宅配便の引き落としに利用している。

この郵便口座と銀行口座に製作費用が貯蓄されたときが、次の書籍の発行時期になる。

新企画の依頼も、年間の資金調達と整合性を持たせなければならない。

いつも綱渡り的な発行になるが今のところ、維持できている。

地方・小出版流通センターからの注文品と委託品の販売代金の支払予定が明確なので、この点は、計画が立てやすい。

■怠りがちな帳簿記入

大切なことで、怠りがちなのが費用の帳簿付けである。

これは今でも、毎日記帳するという基本が守れなくて、1か月分、大慌てで記帳することになる。

領収書の管理、支払書の管理、あるいは、収入金の管理などの漏れなく記帳が大変である。

これを怠ると、税務署への申告書の記入に相当な時間を要することになる。

■頭を悩ます返品と在庫問題

厄介なのが、返品である。

地方・小出版流通センターの取引は買切が原則とはいえ、委託による

一定の見計らい送品があるため、一定条件で返品が生じる。

やっと、注文品の販売額が10万円になったと喜んでいると、段ボール一杯の返品を受領する月が年に3回ほどある。

時には、その返品金額が注文品の販売額を上回ることがある。

その月は、「赤伝」となり、翌月の販売額から差し引かれることになる。

返品が資金繰りの悪化につながることもさることながら、返品本の

汚れや破損状態を見ると、労働意欲がそがれることになる。

片付け作業が後回しになり、ついつい倉庫の隅に積んでおくことになる。

3年間に発行した出版物は、出版メディアパルシリーズ10点、

実務書実務書7点、ビデオ1本になった。その在庫が大問題である。

ついに7000部を超えた。

倉庫にしているのは、自宅に隣接した築35年の木造アパートの一階である。

総在庫の重量は、250キログラムを超え、限界に近づいているに違いない。

現在、2階は、出版メディアパルの編集室になっている。

友人たちには、「出版メディアパルが倒産する前に、アパートの床が抜けるに違いない」と冗談を言っているが、

それが、あながち「冗談でなくなってきている」現実がある。

 

 

販売力の向上が課題!国際交流もまた、「夢の一つ」である!

販売力の向上が課題!国際交流もまた、「夢の一つ」である!

 

■経営実態

さて、2005年の経営実態をご覧いただくことにしょう。

書籍売上げ328万円、講演料などその他の収入が160万円、総収入が488万円、

新刊書6点の本の発行を含む総費用が420万円、とても人件費は出ない。

そこが年金生活者の強み、私の給料がゼロなので、かろうじて、黒字といえる。

しかし、事務所の改築費と「ニューヨークの書店ガイド」の発行を記念してのニューヨークの

書店ツアーと上海での「印刷技術と出版教育国際フォーラム」への参加並びに

日本出版学会秋季研究集会(岡山)への参加などの特別経費を加えた総費用では、50万円の赤字となる。

原則に反して、この分は、従来の生活費の貯蓄から補充することになる。

地方・小出版流通センターからの入金は、常備27万円、委託品204万円、注文84万円となっているが、

返品額が33万円あり、差し引き税抜き収入は282万円程度であった。

金額返品率を計算すると、10.8%ということになる。センターを経由しない直販が26万円程度あった。

05年の在庫金額は、6000冊で500万円を数えている。

06年の新刊書3点を加えると、在庫数は7000冊、在庫金額600万円となる。

平均発行部数1000部であるが、初回の配本数は、120冊から180冊程度である。

常備20冊、注文50冊、委託70冊、これにTRCからの注文40冊程度となるのが、現状である。

販売実績で500部~600部で、最初の壁となり、1000部を超える実績の本は、5点しかない。

■販売力の向上が課題

当然、販売力の向上が課題となる。編集生活は45年になり、本を作ることが

生活の一部になっているが、本を売る知恵は、今のところあまりない。

書店促進も苦手である。ある会合で、EE企画の西川恵美子さんと出会い、6月に初めて、書店促進をお願いした。

この10月にも、二点の新刊書の書店促進やFAXでの書店注文促進もお願いしてみた。

『出版ニュース』や『新文化』への書籍広告の出稿など、

小さな努力を積み重ねているが、なかなか実績に結びつかない。

もちろん、販売のプロからみれば、何の販売努力もしていないのと同じなのかもしれない。

では、出版のマーケッティングには、どのような手法があるのか?

編集者でもできる、そんな手法があれば、ぜひ、お教えいただきたいものである。

当然のことながら、配本数の増大を願うのが、出版社の常であるが、現実は厳しいといえる。

返品率の増大は、取次にとっても「命取り」になる。

その安易さを戒めるように、最新の「地方小通信」に地方・小出版流通センターの川上賢一社長が書かれている。

『注文情報が記号化され、書店の顔が見えないまま、流通倉庫で管理され出庫される本が多くなると、

買切ならまだしも、現在の委託制度下では「垂れ流し」がますます加速し、返品率を押し上げるという悪循環を作ってしまいます』

その悪循環から抜け出さない限り、「出版流通は破綻するしかない」と、警告を発しておられます。

改めて、戒めるべき、教訓かもしれません。

■国際交流

2004年10月に中国の武漢大学で開かれた出版学会の「第11回国際出版フォーラム」に初めて参加してきた。

私のテーマは、『絵でみる出版産業』で分析した内容を「日本のおける出版産業の現状と課題」としてリポートしてきた。

05年9月には、『ニューヨークの書店ガイド』の発行を記念し、ニューヨークの

紀伊國屋書店で開かれた前田直子さんの出版記念講演に参加し、

翌日、前田直子さんと大久保徹也さんの案内でマンハッタンの書店ツアーを楽しんできた。

05年11月には、上海理工大学で開かれた「印刷技術と出版教育国際フォーラム」で。

「日本におけるデジタルコンテンツの現状と課題」をリポートしてきた。

06年6月には、『韓国の出版事情』の発行を記念して、ソウルブックフェアに参加し、

坡州(パジュ)の出版団地や取次のブックセンを訪れ、ソウル市内の書店ツアーを楽しんだ。

また、韓国出版人会議の編集者20人の参加を得て、「日本の出版産業の現状と課題」を

文ヨンジュさんの通訳で1時間半にわたりリポートし、交流を深めてきた。

06年10月には、東京経済大学のマスコミニケーション学部の十周年記念シンポジウムとして行われた

「第12回国際出版フォーラム=コミュニケーションとしての出版―東アジアの出版と文化」に参加し

04年に武漢で顔なじみになった中国編輯学会と韓国出版学会の代表団と再会した。

その席上で、中国編輯学会主催の河南大学20周年記念国際学術フォーラム

「デジタルメディア時代の編輯出版学学科建設」に招かれることになり、11月に、急遽、訪中し、

「デジタルコンテンツと本の未来」についてリポートしてきた。

お礼にと、「河南大学新聞伝播学院兼職教授」なる称号をいただいて帰ってきた。

単なる名誉職的な称号ではあるが、面映い感じである。名に恥じぬよう日中間の交流の礎を築きたい。

国際交流もまた、「夢の一つ」である。言葉の壁を越え、

出版学を学ぶということで、東アジアの出版人が手を取り合っている。

その成果は小さな歩みかもしれないが、確実に「本の未来」へと続いているといえる。

*     *     *

ともあれ、「本の未来を考える旅」はまだ、3年半の航海を終えたばかりである。

72歳まであと7年、目標の50点には、まだ30点もある。

「本の未来を考える旅」は果てしなく、また、おもしろい!

その「おもしろさ!」

をもう少し、味わいながら、新しい「本の発見」の旅を続けることにしたい!   

出版メディアパル より。

 

 

真剣勝負が面白い本を出版できる原動力となっているのです!頑張れひとり出版社!

真剣勝負が面白い本を出版できる原動力となっているのです!頑張れひとり出版社!!

 

今日のまとめ。

ひとり出版社」の愉楽!

売れなければつぶれる!

真剣勝負が新鮮な本を生む! 

分野はバラバラで著者の大半は無名に近い。

ただし人にとって根源的な問題を扱い、長く売れる本を目指す点は共通する。

2ヶ月に1点ペースの本作りで「自分と家族は十分、食えています」と笑う。 

東京・吉祥寺 の夏葉社はひとり出版ムーブメントの火付け役で09年創業。

日本の図書館活動の貴重な記録「移動図書館ひまわり号」=前川恒雄著 

を復刻するなど良書を手掛け、過去11期のうち大半が黒字だったそうだ。 

「ひとり出版社」の楽しさとは何だろう。北尾さんは「人生で今が一番ストレスがない」という。

自分で全てを決めるから企画会議がない。当然、企画書も不要だ。

「うちの本は、普通の出版社の会議なら否決される本ばかりです」。

著者への執筆依頼書も書いたことがない。

写真展に出かけて感動した会場撮影者と話し込み、その場で本作りを依頼する言った具合だ。

有名な作家に「始めまして」と執筆を依頼する多くの編集者とは逆をいく。

フットワークの軽さ、決断の速さ、ジャンルを固定されない自由さはひとりならではといえる。 

社会環境もひとり出版社を後押ししている。

本の告知や著者の紹介などはネットでできる。

各地に独自の品揃えを目指す書店が誕生しており、イベントなどを通じ本好きの交流の場になっている。

こうした流通と顧客と信頼関係を築くことは、長い目で見てひとり出版社には強みになる。 

市場が縮む中で、いつからか誰かの悪口を掻き立てる本が店頭で幅をきかせるようになった。

手軽に作れ、目先は売れる。書店はいつの間にか悪意に満ちた空間になってしまった。

そうした出版ビジネスからは感じ取りにくい本への愛情が、ひとり出版の作品からは伝わってくる。

「ひとり出版社」に思うこと!

ミチクサ先生・「文学というもんは何の役に立つんかね?! 

一人出版社 出版メディアパルの舞台裏! 

一つは、「家計費を持ち出さないこと」。

二つ目は、「借金をしないこと」である! 

大切なことで、怠りがちなのが費用の帳簿付けである!

頭を悩ます返品と在庫問題! 

販売力の向上が課題! 

国際交流もまた、「夢の一つ」である!

今日は「ひとり出版社」の愉楽!

について研究してきました! 

真剣勝負で挑まなければ つぶれる その覚悟がなければ「ひとり出版社」などは成り立たない!

よほどの覚悟が真剣勝負につながり新鮮な本を生み出すのです! 

1人で全ての責任を背負って出版するのですから、よほどの覚悟がなければ務まりません! 

この真剣勝負が面白い本を出版できる原動力となっているのです!! 

頑張れひとり出版社!!!

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私はかなり高齢な建築家です。出身は伊豆の湯ヶ島で多くの自然に触れて育ちました。少年時代の思い出も記事になっています。趣味が多くカテゴリーは多義に渡ります。今は鮎の友釣りにハマっています。自然が好きで自然の中に居るのが、見るのが好きです。ですので樹木は特に好きで、樹木の話が多く出てきます。 電子書籍作りも勉強して、何とか発売できるまでになりました。残り少ない人生をどう生きるかが、大事です。